【中日】37歳怪物・松坂、12年ぶり球宴選出

12年ぶり選出の松坂が“おっさんセ・リーグ”の大将格として、若手に球宴の楽しみ方を伝える。「機会があれば」と後進に技術や心得を伝授する立場の37歳だが、「気になる球種、握りがあれば聞くと思います」とDeNA・山崎康のツーシームなど後輩から吸収するつもり。またスター選手のグッズを貪欲に集めており、「可能だったら何人かからもらえれば」とDeNA・筒香、ヤクルト・山田哲らの“お宝バット”のゲットも狙っている。
中日では21歳右腕・鈴木博が打ち込まれた際、「どんまいける!」と十数年前のギャグで慰めたが、反応は薄くジェネレーションギャップに戸惑った。しかし全セのベンチには、09年WBC以来の“チームメート”になる43歳の巨人・上原がいる。「同じベンチに入ることができる。楽しみです」と“おっさんトーク”に花を咲かせるつもりだ。
今季は日本球界で12年ぶり勝利を飾るなど7試合で3勝3敗、防御率2・41。入団テストからの復活劇がファンの支持を得た。「(先発ローテを)フル回転で頑張っている投手がほかにいる。申し訳ない気持ちもあります」と心境を口にしたが、球宴は「野球選手である以上、選ばれて出たいと思う大きなイベント」。スターとして球界を盛り上げる使命を買って出る。
17日の西武戦(メットライフ)の先発を回避した原因の背中の捻挫も順調に回復。「球宴前に復帰したい」と7月6日からのヤクルト3連戦(ナゴヤD)を視野に入れる。真夏の祭を楽しむ準備は、OKだ。(田中 昌宏)
◆99年球宴では先発対決も 同期入団の上原と松坂は99年の球宴第1戦(西武D)で投げ合った。上原はイチローにバックスクリーンへと被弾したが、3回1失点で勝利投手に。松坂は最速152キロで3回2失点も5奪三振。ともに優秀選手に輝き、100万円をゲットした。