【日本ハム】上沢、3完封12球団トップ巨人・菅野に並んだ 自身初無四球で7勝

スポーツ報知
完封で7勝目を挙げ、栗山監督(左)とタッチを交わす上沢(カメラ・朝田 秀司)

◆日本ハム5―0ソフトバンク(26日・那覇)

 大記録への道が断たれても、上沢は冷静だった。完全試合ペースで迎えた7回先頭。中村晃の一、二塁間へのゴロは、二塁手・田中賢の一塁への送球がそれて一塁ベンチ前へと転がった。記録は内野安打。それでも「いずれ出ると思っていたので気にしていなかった」。1死後、内川の投手強襲の内野安打で一、二塁とピンチを広げても、柳田、デスパイネを淡々と退けた。

 ローテ再編の関係で中12日で迎えた登板。「沖縄に来てから感覚は良かった」と、最速145キロと力のある直球を中心に、走者を許したのは7回のみ。6回攻撃中には西川から「(完全試合の)チャンス」といじられ、結果的に直後に初安打を許した。上沢は「あの人(西川)めっちゃ悪いです」と苦笑したが、9回2安打無失点、自身初の無四球で7勝目。3完封は巨人・菅野と並び両リーグトップだ。

 サッカー日本代表からも刺激を受けた。小学校まではサッカー少年でポジションは主にディフェンス。中学から野球に転向したが、19日のコロンビア戦はテレビ観戦した。「期待されている中で、期待以上のプレーをするからすごい」と精神面の強さに驚いた。この日は、ナイターながら蒸し暑さの残る沖縄開催。客席からは特有の指笛が響く中で、最後までマウンドを守った。

 首位・西武が敗れたため、ゲーム差は1。球団の4500勝に花を添えた若きエースは「本当に疲れた。何球投げたかわからないくらい」と笑った。128球の快投に導かれ、獅子の背中はもう目前だ。(小島 和之)

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