【ヤクルト】山田哲、プロ8年目で意外!?初サヨナラ弾「人生で一番気持ちよかった」
スポーツ報知

◆ヤクルト9×―6中日(28日・神宮)
初体験の快感に酔いしれた。2点差を追いついた9回、なおも1死一、二塁。山田哲は「絶対に自分で決める」と心に決めていた。2球目の内角直球をフルスイング。高々と上がった打球は、追い風にも乗って左翼席に舞い降りた。チームを4連勝に導くサヨナラ3ラン。輝かしい球歴を持つトリプルスリー男も、サヨナラ四球が2度あるだけで、打って決めるのはプロ8年目で初めて。「人生で一番気持ちよかった。野球やっててよかったです」と、お立ち台で声を弾ませた。
チームが交流戦最高勝率で“V字回復”を果たす中、6月は前日まで64打数13安打、打率2割3厘と低迷。26日の中日戦でアーチを放っても「まぐれみたいな打ち方」と笑顔はなかった。それでも自分のスタイルは崩さない。打ち気にはやるはずのサヨナラ機にも「追い込まれるまでは内角のまっすぐ」と狙い球を絞り込み、ひと振りで仕留めた。
「最後まであきらめないのは、今年のチームの決めごと。それが今日を生んだ」と、ベンチの雰囲気の良さを改めて強調した若きチームリーダー。3回にも同点二塁打を放つなど、復活へののろしを上げる4打点。不振の一因だった左肘の痛みも「もう完治してます!」と明るく全快宣言だ。
前夜は新1・2番コンビの西浦と青木が2人で長打5本。この日は4番バレンティンが特大2ランを放ち、山田哲までが上昇ムード。いよいよ手が付けられなくなってきたツバメ打線。借金完済にリーチだ。(星野 和明)