【阪神】大山、決勝三塁打で2位浮上…金本監督「ホッとしています」

スポーツ報知
8回2死三塁、梅野の適時打で生還した大山(右)は大喜びのナインに迎えられる

 大山は願いを込めて打球の行方を追った。「とにかく落ちろと思って走りました」。同点の8回2死二塁。祖父江が4球続けたスライダーを強振した。打球は、前進守備から背走する右翼・平田のグラブの先に落ちた。勝ち越し適時三塁打に「持ち味をしっかり出そうと思って。後悔しないようスイングしました」。5月27日巨人戦(甲子園)以来の打点が決勝点となった。

 2年目の今季は3月の侍ジャパンに選出。開幕スタメンに名を連ね、正三塁手の座をつかみかけた。だが、打率2割4厘の不振で6月22日に登録抹消。「自分自身も苦しかったし、ファンの皆さんにもふがいないところを見せてた」。それでも腐ることなく2軍で鍛錬を積み、ウエスタン8試合で打率4割、3本塁打、8打点。自身が持ち味と口にする「強い打球」を取り戻し、3日に1軍に帰ってきた。

 1分けを挟んで6連敗中だった甲子園で6月9日以来の勝利。98年以来となる本拠地での8戦勝ちナシを阻止し、金本監督も「しばらく勝てなくて申し訳ない気持ちでいっぱいだったので、とりあえずはホッとしていますね」。若き大砲ががむしゃらに放った一打で、チームは4位から2位に浮上した。(長尾 隆広)

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