【広島】丸、13戦10発で首位打者浮上

スポーツ報知
8回無死、右越えに2打席連続の17号ソロを放つ丸

◆巨人2―5広島(7日・東京ドーム)

 体がよじれるほどのスイングで、白球をたたき潰した。8回の先頭の丸は田原の真ん中高めの直球を完璧に仕留めた。「ノースリーから空振りでもいいぐらいの気持ちで振りました」。右翼席中段に飛び込む特大の17号ソロ。5回の左中間ソロに続く2打席連続アーチを、水害に苦しむ広島に届けた。

 西日本を襲った記録的な豪雨の影響は、カープ関係者にも及んでいた。緒方監督の広島市内の自宅は避難勧告を受け、タレントのかな子夫人ら家族は避難した。緒方監督は「大変なことになっている」と広島県内の甚大な被害に胸を痛めた。畝投手コーチは被害の大きい安芸郡坂町出身。両親の無事は確認できたが、実家周辺は土砂崩れや浸水に見舞われているといい「いろんなものが流れてきたりしているらしい」と不安そうに話した。

 そんな重苦しい状況の中、地元のファンを勇気づける一発攻勢。広島がソロ5発以上だけで得点を挙げたのは80年4月5日の阪神戦(広島市民)以来、38年ぶりで、2位・阪神とのゲーム差を7に広げた。

 「どの球場でもしっかりスイングすれば飛ぶと思っている」。丸は最近11試合で4度目となる1試合2発。13試合で10本塁打と驚異の量産態勢に入っている。打率も3割3分8厘7毛9糸に伸ばし、2糸差で中日・平田を抜いてトップに浮上した。「この時期なので特に一喜一憂はしない」と記録には冷静だったが、赤ヘル打線の快進撃で、広島の街に明かりをともしていく。(表 洋介)

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