【中日】吉見、ナゴヤDで燕に8年越し9連勝「愛息に勝利球を」目標に粘投
スポーツ報知

◆中日5―4ヤクルト(8日・ナゴヤドーム)
中日が逆転勝ちで2連勝。ホームのヤクルト戦は今季負けなしの6連勝(1分け)となった。
先発の吉見一起投手(33)が一時は逆転を許しながら7回7安打3失点と粘って、5月31日のオリックス戦(ナゴヤドーム)以来の3勝目。ナゴヤドームでのヤクルト戦は11年9月22日に勝って以来、8年越しの9連勝と、本拠地での相性の良さを見せつけた。
6回に味方打線が2点差を逆転すると、7回は畠山、坂口、中村を、すべて「(相手が)分かってても投げた」というスライダーをラストボールにして3者凡退に仕留めた。試合前のブルペンから直球が走らず「絶不調。朝から駄目な日だった」。それでも心は折れなかった。自らを鼓舞するモチベーションがあったのだ。
「三男の誕生日にウィニングボールを渡したいなと。それが心の支えでした」。三男の穣(じょう)君が13日に3歳の誕生日を迎える。常々「先発投手は勝敗をコントロールできない」と白星にこだわらない男が、「勝ちに飢えてました」と打ち明けて、アウトを1つずつ丁寧に奪っていった。
この日の好投で、クオリティー・スタート(QS=先発6投球回以上、3自責点以下)は今季8試合目。QS数を先発試合数(11)で割った「QS率」は72・73%で、広島・大瀬良(80・00%)、巨人・菅野(73・33%)らに匹敵する。「QSにこだわることを、自分の中で徹底しています。調子に波はあっても、持続できています」。エースとして君臨した、抜群の安定感を取り戻しつつある。