【西武】源田、人生初の5打数5安打でミスター超え…新人から221試合連続フルイニング出場

スポーツ報知

◆西武8―4ロッテ(11日・メットライフドーム)

 迷わず振り抜いた。8回先頭。源田は一塁を全力で駆け抜け、遊撃への内野安打になった。「H」ランプを見てニヤリと笑った。俊足を生かした内野安打3本を含む、プロ初の5安打と打ちまくった。「5安打? アマ時代を含めても初めて。運がよかった。偉大な方の記録を抜けてうれしい」。前半戦最終戦。新人から221試合連続フルイニング出場を達成。58~59年に巨人・長嶋茂雄(現終身名誉監督)がマークしたプロ野球記録を超え、勝利に貢献した。

 3回には打者一巡の猛攻で、2度打席が回ってきたが「守備に就く前に、今2度打席に立ったよな…と気がついたんです。それだけ集中していた? いや、ただ気づかなかっただけです」。天然ぶりを発揮し、源田らしい爆笑トークを繰り広げ、報道陣を和ませた。

 トヨタ自動車の出身。社会人時代は人事部に所属していた。「新卒採用とか担当してました」。シュレッダー作業など地道な仕事も経験しながら、多くの優れた人材を見極めてきた。甘い球を見逃さない、隙を見て盗塁を決める―。仕事で培った源田の「目」は、今もグラウンドで生きる。

 10日の試合前には、こう口を開いた。「僕、運がいいんですよね」。直前にあったアクシデントも運を味方に?乗り越えた。8日の楽天戦(楽天生命)では初回、右前腕に死球を受けた。「当たり所がよかったんです」と笑うが、実は患部が2、3センチ違えば骨折していた。ツキがなければ、達成できない大記録だった。

 帰りの駐車場。「あ、ミスター源田!」と三遊間を組む中村にイジられた。辻監督は「源田にとって一生の思い出に残る試合になった。丈夫が一番」と満面の笑みだ。「両親が一番応援してくれている。後で電話します」と源田。大分の実家で、両親も偉業を喜んでいるはずだ。(小林 圭太)

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