【ロッテ】本塁打“増増”ZOZOマリン計画 テラス席設置で外野5メートル狭くなる!?

スポーツ報知
来季、改修が検討されているZOZOマリンスタジアムの外野席(カメラ・泉 貫太)

 ロッテが本拠地・ZOZOマリンスタジアムに既存の外野フェンス前に新シート「ホームランテラス席」を設置する計画があることが15日、分かった。球場の所有元である千葉市にはすでに打診済みという。今季終了後に大規模改修を行い、来季から導入する方向で調整されている。

 来季からマリンでド派手な“空中戦”が繰り広げられるかもしれない。ロッテは川崎球場から移転した1992年以降、30発を打った日本人打者はゼロ。20発以上も2013年の井口(現監督)が最後で、11年から昨季まで本塁打数は2ケタと慢性的な長打力不足に悩まされてきた。球場後方から吹く「浜風」の影響も大きいが、今季はここまで12球団最少タイの42本塁打。井上がチーム最多の16発を放っているものの、次点がドミンゲスの7発と物足りなさは否めない。

 その中で球団は水面下で打開策を温めてきた。その一つが“ラッキー・ゾーン”の設置だ。6月30日のソフトバンク戦の試合前には球団首脳がヤフオクDの「―テラス席」などを念入りに視察。本拠地改修のヒントを探っていた。ソフトバンクの全球場での本塁打数は導入前年(14年)は95本だったが、導入翌年(15年)は141本と飛躍的に伸びた背景がある。本塁からの距離が最大5メートル短くなったヤフオクDの外野部分のようにZOZOマリンが改修されれば、大幅な得点力アップにつながるはずだ。現在、狭める距離に関しては、同程度で検討しているという。

 “変身”する場所は他にもある。球団は04年から「ボールパーク化構想」を掲げ、これまで「ファン第一」の目線で球場設備の充実に取り組んできた。そこで持ち上がった話が“メジャー式ベンチ”だ。大リーグの球場のようにファウルゾーンを狭くし、現状よりも7メートルほどグラウンド側に拡張。スタンドと選手が近くなることで、ファンにこれまでよりも臨場感あふれるプレーを届けられる。さらに、ベンチの奥行きを広げることで選手たちのリラックス効果が上がる利点もある。

 井口政権2年目の来季、「―テラス席」と「メジャー式ベンチ」が実現すれば、これまで以上にダイナミックな試合が見られそうだ。

 ◆ホームランテラス席 本拠地のホームランテラス席は現在、同じパ・リーグでソフトバンクの本拠地・ヤフオクDと楽天の楽天生命で設置されている。楽天がマークした本拠地での本塁打数は、設置前年の12年19本から13年42本と倍以上になった反面、被本塁打数も19本から50本に増えている。また、15年に設置したソフトバンクも、本塁打数は34本から77本に、被本塁打は36本から67本に増えている。

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