【中日】ガルシア、ノーヒッターまであと6人で被安打…それでもリーグトップタイの10勝

スポーツ報知
鈴木博(右)からウィニングボールを受け取るガルシア

◆中日5―0広島(18日・ナゴヤドーム)

 ガルシアは思わず万歳した。8回、先頭・会沢の飛球が二塁手の頭上を越えて、最初で最後の「H」ランプ。なぜか両拳を突き上げた来日1年目左腕は「7回に意識してしまった」と苦笑いした。ノーヒットノーランは逃したが、リーグトップタイの10勝目。中日の2ケタ勝利投手の出現は3年ぶりで、外国人に限れば11年のネルソン(10勝14敗)以来。来日1年目の助っ人では00年のバンチ(14勝8敗=最多勝)までさかのぼる快挙だ。

 独特の“間”で翻弄した。捕手のサインをのぞき込むと、無反応で制止することが多い。そんな最大約3秒の空白に絶えきれず、捕手が違うサインを出すこともしばしばだが、結局最初のサイン通りの球種を投げ込むのがガルシア流。先制打の松井雅も被害(!?)に遭ったひとりだが「モーションに入るまでの時間を変えてみたり、考えてやってます」と認める。打者にタイミングを取られまい、球種を悟られまいとする賢いマウンドさばきが身上だ。

 森監督も「『ノーヒットノーランを達成させてくれ』と言ってきたが、そう言い始めたらもうダメだなと思った」と笑顔。後半戦の逆襲へ、最大のキーマンが躍動した。(田中 昌宏)

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