【西武】パ最長535試合連続フルイニング出場・秋山が手記、母・順子さんへ感謝

スポーツ報知
535戦連続フルイニング出場を果たした秋山(カメラ・清水 武)

◆西武2―7楽天(20日・メットライフドーム)

 西武・秋山が楽天戦で535試合連続フルイニング出場として、パ・リーグ記録のロッテ・愛甲猛に並んだ。プロ野球記録は阪神の金本監督が現役時代にマークした1492試合。2014年9月6日のソフトバンク戦からフルイニング出場を継続している秋山は、スポーツ報知に手記を寄せ、母・順子さんへ感謝の思いを表した。

 プロに入った時、ここまで来ることは想像していなかった。使って下さった監督、コーチ、トレーナーの方々、プロ野球選手になるきっかけをくれた父【注1】、そして母に感謝します。

 思い返せば13年にフルイニングを達成しかけて、途中で1打席代打を送られた。そこに自分の力のなさを感じた【注2】。開幕スタメンで使ってもらい、その1打席が欠けたこと、1イニング守れなかったことはすごく悔しかった。とにかく試合に最後まで出たいという思いが強くなった。自分に代打が出された分、チャンスをつかむ人がいる。それを与えてしまうのはすごく怖い。チームにとってはいいことなのかもしれないけど、自分は譲りたくない。意地みたいなものがある。

 特に体が丈夫なのは母のおかげだ。中学の3年間、練習が厳しすぎて、指導者には毎日怒られた。あれ以上、野球をやることがプレッシャーで怖かった時はない。週末に練習があるから、金曜の夜になると「うわあ」って食が通らなくなる。そんな時に「食べなさい」って母は言わなかった。それより、僕のメンタル的なところを心配してくれたんだ。

 それでも何とか食べさせようと「好きなものを好きなだけ食べなさい」って、大好物が週末に出てきた。母の作る、たらこスパゲティとポテトグラタン―。手料理は全部おいしかった。

 母はとにかく心配性。親独特の息子を心配する考えからかな、けがしたって話をニュースとかで見たりすると「大丈夫?」といまだに連絡してくる。そんな思いに対して「元気に試合に出るんだ」という意識が多少あると思う。だから、「母に心配かけないように」という思いが、もしかしたらフルイニング出場につながっているのかもしれません(笑い)。これからも、長く応援してください。丈夫に生んでくれて、ありがとうね。(西武外野手)

 【注1】野球の師匠でもあった父・肇さん(享年40)は、小6の時に他界した。

 【注2】13年8月18日の楽天戦(西武D)で、プロ3年目の秋山は開幕からチームで唯一フルイニング出場していたが、8回に代打スピリーが送られた。

野球

×