【西武】多和田、初の10勝!チーム陥落の危機救った127球

スポーツ報知

◆西武7―1オリックス(24日・メットライフドーム)

 多和田の好投を示す場面だった。内角低めの直球が森のミットに突き刺さった。「リズムよく投げられたのでよかった」。2点リードの7回1死。福田を全て直球で一度もバットを振らせず、見逃しの3球三振。127球を投げ、ゴロアウト17個。5安打6奪三振1失点で今季3度目の完投勝利(1完封)、自身初の2ケタ勝利を挙げた。「うれしいけど、意識はしていなかった。それより自分の投球ができてよかった」。昨季は4戦4敗とやられた相手に、今季はここまで4戦4勝と一変した。

 悔しさを晴らした。前回16日のソフトバンク戦(ヤフオクD)では後半戦の開幕投手としてカード頭を任されたが4回途中14安打11失点で黒星を喫した。降板直後はベンチで辻監督の横に座り、残りの試合を見つめた。「前回は周りが見ても向かっていく姿勢が感じられなかったと思う。今日は気持ちの面で相手に負けないと思って投げました」。気持ちがこもっていた。

 今年は昨年のこの時期の体重より2キロ増の82キロをキープ。「動けるし、パワーが出るベストな体重」。独身だった昨季はコンビニで買って食べることも多かった。今年は、昨秋結婚したアスリートフードマイスターの資格を持つ料理上手な愛妻の手料理に支えられている。前日23日は一緒にスーパーへ買い物に行き、食材を調達。今朝は好物の「うなぎのかば焼き」を振る舞ってもらった。夏バテ防止に効果のあるビタミンAが大量に摂取できる一品だ。

 負ければ首位陥落の可能性もあった試合をものにした辻監督は「今日みたいな投球をしてくれれば15、16勝も期待できる。自信にしてくれればいい」と笑顔でたたえた。次は31日のソフトバンク戦(メットライフ)に登板予定。「リベンジする機会。そこに向けて頑張ります」と多和田。本拠地のマウンドで借りを返す。(小林 圭太)

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