【中日】“ノーヒットワンラン”ならず…森監督「山口俊を褒めてどうすんだよ」

スポーツ報知
7回1死三塁、平田の三ゴロの間に生還を狙った大島をアウトにする小林(カメラ・中島 傑)

◆巨人5―0中日(27日・東京ドーム)

 中日が75年ぶりの屈辱にまみれて3連敗。後半戦10試合で2勝8敗と負けが重なり、借金も今季ワーストを更新して「12」を抱えるに至った。

 山口俊に無安打無得点を記録されるまさかの完敗。巨人相手に達成されるのは、チーム名が「名古屋軍」だった1リーグ時代の1943年5月22日、藤本英雄にやられた試合(後楽園)まで75年もさかのぼる。直近でも1999年5月8日の広島・佐々岡真司(広島)以来で、今世紀初の屈辱だ。森繁和監督(63)は、相手を褒めるしかないか、という報道陣の問いかけに「褒めてどうすんだよ」と切り返したが、その声に力はなかった。

 唯一のチャンスは2点を追う7回だった。先頭・大島が四球で、この日唯一の出塁。暴投と京田の一ゴロの間に1死三塁になり、三塁走者の大島は、平田の三ゴロの際、打球が転がった瞬間にスタートを切って本塁を狙った。だが、三塁・マギーから捕手・小林に送球されて憤死。相手の二遊間は「1点OK」の守備隊形だったが、三塁手は一塁送球と本塁送球を両にらみにした、通常よりやや浅めの守備位置だった。

 指揮官は「ゴロゴー」を選択して裏目に出たことについて「仮に止めていても、結果(後続が)ヒットを打ててないんだから」と自嘲気味にポツリ。続けて「大島の足や、打球が高く弾む可能性を考えたら、ゴロゴーをかけてもしょうがないところ」と“ノーヒットワンラン”すら阻まれたギャンブル失敗を、悔しそうに振り返っていた。

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