【オリックス】8連敗で借金5…自力V消滅

スポーツ報知
完封負けにベンチで厳しい表情の安達(右端)らオリックス・ナイン(カメラ・池内 雅彦)

◆日本ハム3―0オリックス(28日・札幌ドーム)

 オリックスの今を象徴するような歯がゆさだった。0―3の5回。先頭の小谷野がチーム2安打目の二塁打で好機をつくると、続く武田が左翼線へ長打性の打球を放った。線上付近に落ちた打球はファウルと判定。指揮官はリクエスト要求も、リプレー検証でファウルが確定した。「(安打に)見えたんですけど仕方ない」。判定は覆らず、福良監督は表情をゆがめた。この回は2死満塁までチャンスを広げたが無得点に終わった。

 打線は小谷野の安打を最後に沈黙。わずか2安打で今季8度目の完封負け。今季初登板だった先発・堀にプロ初勝利を献上した。福良監督は「初めての対戦というのもあったと思う。攻略できる感じもあった」と悔やんだ。これで昨年7月以来の8連敗となり、今季91試合目で自力優勝は消滅した。球宴明けからの後半戦は2勝9敗で借金は5にふくらんだ。11日に11ゲーム差あった最下位・楽天に3・5差まで迫られる事態となった。

 8連敗中、1試合平均は6失点で得点は2・5点にとどまっている。フル回転してきた中継ぎ陣に疲労の色が見え始めたなか、打線は中島、T―岡田ら主力の離脱もあって得点力不足に陥っている。全試合出場している4番・吉田正は3試合11打席連続でノーヒット。指揮官は「チャンスと思って若い選手には頑張ってほしい」と話すが、救世主となる新戦力が出てこない。

 自力V消滅には「それはまた、(再点灯などある)ということ」と話すにとどめた指揮官。しかし、現状打破へ「何とかしないといけない」と、トンネル脱出につながる一手を模索していた。(原島 海)

 ◆最近のオリックスの自力V消滅 15年は5月31日に広島戦(京セラD)に敗れ、54試合目で消滅。16年は50試合目の6月2日・巨人戦(京セラD)。17年は福良監督の誕生日だった6月28日、69試合目の楽天戦(弘前)で自力Vの可能性が消えた。2位だった14年以降の過去3年は、可能性が復活したケースもあるが、全て球宴までの前半戦で消滅を経験している。

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