【DeNA】20歳・京山が自力V消滅危機救った 東に次ぐ5勝目

スポーツ報知
5勝目を挙げた京山(左)はラミレス監督とハイタッチ(カメラ・保井 秀則)

◆広島1―9DeNA(28日・マツダスタジアム)

 集中力を高め、腕を振った。DeNA・京山が外角低めに投げきったスライダーに鈴木のバットが空を切る。1点リードの3回1死満塁。20歳になりたての右腕がフルカウントからボール球で空振り三振を奪う度胸を見せた。「しっかり低めに集めることができたから抑えられた」。続く安部を右飛に抑えピンチを脱出すると敵地マツダはため息に包まれた。

 6回2死から2連続四球で降板したが、1安打1失点。最速145キロの直球にはキレがあり「ストライク先行ができなかったけど粘り強く投げられた」と、5月6日の巨人戦以来83日ぶりの勝利。チームでは東に次ぐ5勝目を挙げた。

 4月にデビュー3連勝したが、その後に伸び悩み6月上旬に抹消。「低めに集めることを重視した」と制球改善に取り組んだ。「低めと思い過ぎると引っかけてしまう。縮こまらずアバウトに」と意識も変え、鈴木の三振につなげた。

 母校の勝利も励みになった。近江高がこの日京山が出場した16年以来の甲子園出場を決めた。結果を知ってから登板し「一緒にプレーした選手もいるし優勝してほしい」と初戦敗退した自分の悔しさを託した。

 今月4日に20歳を迎え、お酒が飲めるようになり「ビールでも何でもいけます!」と頼もしい京山。負ければ自力Vが消滅する試合を勝利に導いた。リーグ最多11勝の大瀬良との投げ合いは2戦2勝。いずれも敵地マツダで倒した。ラミレス監督は「スバラシイ。丸が1日2三振するのは見たことがない」と絶賛。先発陣が不安定な中、若き右腕が大事な夏場に戻ってきた。(岸 慎也)

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