【西武】おかわり弾で1000打点「ホームランで達成できてよかった」

スポーツ報知
2回2死一塁、中村が通算1000打点を達成して記念のボードを掲げる(カメラ・豊田 秀一)

◆オリックス0―6西武(7日・京セラドーム大阪)

 西武の中村が2回に3戦連続の15号2ランを放って先制。プロ17年目で積み上げた打点が、チームでは初の1000に到達した。3回には浅村が適時打、7回は森がダメ押しの12号2ランと、大阪桐蔭OBが母校の甲子園春夏連覇を後押しと言わんばかりに打ちまくった。先発・多和田も8回途中無失点で12勝目を挙げ、チームの貯金は今季最多の20となった。

 「あしたは全紙一面か~」。うれしそうに中村は球場を後にした。記念すべき大記録は大好きな一発で決めた。「ホームランで達成できてよかったです」。0―0の2回2死一塁。アルバースのスライダーを左翼席へ運んだ。3試合連続アーチは貴重な先制の15号2ラン。通算372号でプロ野球史上45人目となる通算1000打点をマークした。

 強打者を輩出した西武で、1000打点を記録するのは初。黄金期の清原らは移籍後に到達した節目だ。03年9月28日の日本ハム戦(東京D)で初安打が初打点となって以来、入団17年目で大台に達し、「ちょっと遅くなりすぎましたね」と頭をかいた。

 かつて4番に座り、3度の打点王、現役最多6度の本塁打王に輝いた男だが開幕当初は打率1割台と振るわず。左肩負傷もあり5月は2軍暮らしが続いた。代名詞の一発も6月上旬まで1号が出なかった。

 「打ちたい。チームに貢献したい」。苦しむ中で思い切った行動に出た。これまで使用してきた940グラムと重く、しなりのあるバットと決別。7月31日のソフトバンク戦(メットライフ)から新たな相棒を握った。約890グラムと軽いSSK社の楽天・今江モデルを「おかわり」と彫りを入れて自分仕様に。変更後は7試合で5発と結果に結び付けた。「年に何回か来るそういう時期じゃないんですか」。球宴明けの17試合では両リーグ最多の10発を放っている。

 夏の甲子園に出場中で春夏連覇を狙う母校・大阪桐蔭が1回戦突破。「何かしらで情報は得るようにしてます」と後輩たちに刺激を受ける。この日も同じOBの浅村がリーグ単独トップの82打点目となる適時打を放てば、森は7回にダメ押しの2ラン。同じ関西の地での先輩たちの活躍は甲子園へ届いたはずだ。

 貯金は今季最多の20。08年の優勝を知る中村は「優勝争いを経験したことのない人はプレッシャーを感じたりする。そういう時に(僕が)打てばいいんじゃないですか」と頼もしい一言を残し、ニッコリ笑った。(小林 圭太)

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