【楽天】藤平、母校・横浜とW勝利「勇気をもらえた」7回0封9Kで4か月ぶり2勝目

スポーツ報知
力投する藤平(カメラ・酒井 悠一)

◆日本ハム0―10楽天(9日・札幌ドーム)

 力を振り絞った。7回2死、カウント2―2。この日125球目、楽天・藤平の129キロスライダーに中島のバットは空を切った。7回3安打無失点、9奪三振の快投で4月19日のソフトバンク戦(ヤフオクD)以来、4か月ぶりの2勝目。「結果を残さないと次はないことは分かっていた。アピールして、次につなげたいと思っていた」。同学年の相手先発・堀との投げ合いを制し、19歳らしい爽やかな笑顔が光った。

 気合が入る理由があった。この日は母校・横浜高が夏の甲子園初戦を7―0で快勝した。甲子園出場が決まった際には、平田監督らに電話で連絡。「自分も1軍で活躍できるように頑張ります」と伝えると、「焦らずに頑張って」と激励された。後輩思いの右腕は、打撃用手袋を20~30個差し入れ。この日の試合もテレビ観戦し「自分も負けられない気持ちになった。勇気をもらえた部分もあった」。後輩たちの雄姿を力に変えた。

 試合前には、アマダーに6か月間の出場停止処分が科されたことが発表され、「チームの雰囲気も上がっていなかった。なんとかいい投球をしなければ」と決意を胸にマウンドに立った。アクシデントが襲ったチームを救う、価値のある1勝だった。(小島 和之)

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