【西武】おかわり、パ・リーグタイ6戦連発!王&バースの日本記録に王手

スポーツ報知
4回1死一塁、中村が6試合連続本塁打となる2ランを放ちナインに迎えられる(右は森=カメラ・川口 浩)

◆楽天3―7西武(10日・楽天生命パーク)

 西武の中村が6試合連続本塁打でパ・リーグ記録に並んだ。1―2の4回1死一塁で18号2ラン。03年のカブレラ(西武)らとタイ記録とし、プロ野球記録にあと1試合に迫った。これで後半戦に入り、20試合で13本目のアーチ。前半戦はわずか5本だったが、勢いに乗りハイペースで打ち続けている。チームも快勝で2位・日本ハムとのゲーム差を5に広げた。

 もう止まらない。当たれば飛んでいく。中村の放ったどでかいアーチが、球場の悲鳴とともに左中間へと着弾した。4日の日本ハム戦(メットライフ)から6試合本塁打。03年のカブレラ(西武)らが記録したパ・リーグ記録並び、球団記録タイとなった。辻監督は「(パ・リーグ)タイ記録? すごいなあ」と舌を巻く一方で、当の本人は「特別、何もないと言えば何もないですけど」と平然とした顔で振り返った。

 1点を追う4回1死一塁。塩見に2球で追い込まれてからの3球目。内角高めの直球を左中間へ運んだ。「いろんな球をケアしながらのカウントでうまいこと打てました」。逆転の18号2ランで勝利に導いた。今季の楽天戦勝ち越しを決め2位・日本ハムとのゲーム差を5に広げた。

 2点を追う4回先頭。「4番」の座を受け継いだ山川が30号ソロで反撃した。ベンチにいた中村は「ちょうど見てなかった」とうっかり?しながらも、後に見返して「本当にいいバッティングしてたし、続けられてよかった」。今季は下位に座り、この日は「7番」だったが、後輩に負けじとかつての「4番」の意地を見せた。

 この一発で、球宴明けは20試合で13発。春先は打率1割台に苦しみ、6月上旬まで1号が出なかったが、この夏に状態を上げている。「特にいつも(毎年)と変わらずですよ。暑いのは我慢すればいいだけ」と言う夏バテ知らずのおかわり君には、真夏の必需品がある。

 試合中に作られる、坂元トレーニングコーチ特性の“フローズンドリンク”だ。氷とスポーツドリンクの粉末をミキサーでかき混ぜ、出来上がる一品。「体の中から冷やすことができる。ありがたいっす。そのおかげっすよ」。暑い夏にはもってこいのアイテムが、夏の好調を支えているのかもしれない。

 これで72年の王貞治(巨人)、86年のバース(阪神)がマークした7試合連続本塁打のプロ野球記録まで、あと「1」と王手をかけた。おかわり君は「また明日打てるように頑張ります。打てなかったらボロクソ言ってください」と笑い、帰りのバスに乗り込んだ。「8・11」に新たな歴史を刻むのか―。天性の“ホームランアーチスト”のバットに注目が集まる。(小林 圭太)

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