【オリックス】安達、今月初安打が満塁一掃逆転V三塁打「神様が味方してくれました」

スポーツ報知

◆オリックス6―3ロッテ(11日・京セラドーム大阪)

 心中せざるを得なかった脇役が、満点回答を出した。1点ビハインドの8回2死満塁。安達が益田のカットボールにしぶとく食らいついた。「ヒットも全然打ってなかったし、迷惑ばかりかけていた。捕られるかなと思ったけど、神様が味方してくれました」。中堅・加藤の頭上を越える逆転三塁打。14打席ぶりのヒットとなる8月初安打が、ここ一番で飛び出した。

 福良監督は「それまでの打席で雰囲気もなかったけど、本当にいい打撃をしてくれた。いろんな事情もあって人もいなかった」と、代打を送れなかった内幕を明かした。この日の試合前、3番に定着していた西野の顔面にフリー打撃の打球が当たり、前頭骨を骨折した。ベンチ入り野手が1人不足したなかで、パ・リーグ最下位の打率2割8厘の8番打者が結果を出した。

 6月15日まで4連勝して以来、2か月ぶりの3連勝で借金を5まで減らした。4位・ロッテに0・5ゲーム差、3位・ソフトバンクにも2ゲーム差に迫った。指揮官は「今日の勝ちは大きい。みんなが粘って、よく打ってくれた」とナインを褒めた。一時は遠のいたAクラス入りも、再び視界に入ってきた。

 ロメロ、T―岡田、小谷野らが次々と故障で2軍落ちするなか、西野の離脱は大きな痛手だ。だが、しぶとく勝ちを拾っていけば、シーズン終盤にベストメンバーがそろう。安達はお立ち台で公私ともに仲のいいT―岡田に「早く帰ってこ~い!」と呼びかけた。7年ぶりとなる「夏の陣」の勝ち越しにも王手。オリたちの熱い戦いは、まだ終わらない。(表 洋介)

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