【日本ハム】有原、先発再転向後初黒星

スポーツ報知
6回1死二塁、藤岡に先制の中前適時打を浴び、汗を拭う有原

◆日本ハム1―3ロッテ(14日・札幌ドーム)

 日本ハムの有原航平投手(26)が先発再転向後、初黒星を喫した。7回を6安打3失点。救援から先発に戻った7月9日ソフトバンク戦(東京D)以降、5試合で3勝無敗と続けた夏の不敗神話が止まり、今季3戦全勝のロッテにも初黒星。首位・西武が勝利したためゲーム差は6に開いた。

 魔法が解けたように、6回に突如崩れた。大粒の汗を浮かべた有原の表情は、5回までとは明らかに違っていた。2点を失い、なおも2死一、三塁。本拠地のはずの札幌Dに響く、ロッテファンの大歓声が耳に障る。サインも合わない。イライラを隠せずプレートを2度外した後、鈴木に投じた7球目。142キロの甘く入った変化球は、無情にも中前に抜け痛恨の3点目を献上した。

 6回だけだった。有原は「何とか我慢して最少失点で切り抜けないといけなかったです。あの場面で我慢しきれないと、チームにいい流れを作れない」。5回までに許した安打はわずか1本。自身2度目の月間MVPを受賞した7月の姿そのままだった。「大事な所で勝てるようにと思ってやってきた。8月も勝てるように頑張りたい」と受賞会見で語っていた右腕が、投手戦の中、一瞬だけ冷静さを欠いていた。

 栗山英樹監督(57)は「頑張っているのは間違いない。いい球を投げてくれたのは間違いない」と右腕をかばった。打線は8安打を放ちながら、援護は1点のみ。「攻撃のリズムを作るような投球ができず、チームに申し訳ないです」と責任を背負った有原。獅子の背中がまた1つ遠ざかった。(秦 雄太郎)

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