【ヤクルト】川端が決めた!今季6度目サヨナラ勝ち「この1週間、全部勝つつもり」

スポーツ報知
逆転サヨナラ打の川端はバレンティンに抱きかかえられる(カメラ・堺 恒志)

◆ヤクルト6x―5巨人(14日・神宮)

 ビハインドを許しているとは思えない空気が、球場を支配していた。1点を追う9回1死満塁。川端が振り抜いた打球は右翼のはるか頭上を越え、4時間4分の熱戦に決着をつけた。逆転で今季6度目のサヨナラ勝ちを後押ししたのは、3万1206人の今季最多観衆。CS進出を争う巨人、阪神との神宮6番勝負で幸先良くスタートを切った。

 シナリオに書いたような劇的勝利。「絶対いいところでまわってくると思って、しっかり準備していました。だいぶ外野が前に来ていたので、何とかその後ろに打とうと思っていました」と川端。サヨナラアーチを放った7月21日の中日戦(神宮)に続く一打。あと11本に迫った通算1000安打を一足早く前祝いした。

 今季は終盤の底力が違う。8回に4点リードを逆転されたその裏の攻撃。石井打撃コーチが選手を集め、ゲキを飛ばした。「得意な展開じゃないか。絶対ひっくり返すぞ!」。今季、初回に次いで8回は計61点、9回は計55点と得点が多い。各チームの守護神をこぞって攻略。3試合続けて8、9回に逆転勝ちし「逆転されないと燃えないのかな。でも、反発力が出てきている」と同コーチはたたえた。

 この日の始球式を務めたのは水前寺清子。中村が登場曲に使用したヒット曲「三百六十五歩のマーチ」のように、二歩下がっても三歩進むのが今のヤクルト野球だ。2位浮上に、川端は「しっかりこの1週間、全部勝つつもりでやっていきたい」と約束。大きな1勝を弾みに、ワン・ツー・パンチにつなげたいところだ。(田島 正登)

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