【阪神】代打・大山がV打 金本監督、原口温存「まさか」の起用的中で広島に勝ち越し

スポーツ報知
8回無死満塁、代打で決勝打を放った大山(カメラ・小梶 亮一)

◆阪神3―2広島(16日・京セラドーム大阪)

 神様温存の「まさか」のタクトが当たった。同点の8回無死満塁、大山が代打で登場すると、フランスアから決勝の中前適時打を放った。今季の代打打率5割1分4厘(35打数18安打)を誇る原口がベンチでスタンバイする中、この試合まで代打打率9分1厘(11打数1安打)と1割を切っていたプロ2年目が大仕事を果たした。「迷ったよね。定石では原口でしょうけど」と金本監督がホッとした表情を浮かべた。

 大山を選択した理由について、「左投手には原口はあまり良くないので。速い球に強い大山を出しましたけど、よくやってくれました」と説明した。確かに原口は対左投手の今季打率は2割7分3厘と、対右の3割6分4厘に比べて低い。だが、大山も前日(15日)まで対左が1割9分2厘で、決して高かったわけでない。失敗していれば虎党からのブーイング覚悟の勇気ある起用だった。

 1点リードの9回には守護神・ドリスが1球目に頭部死球で危険球退場となり、能見がスクランブル登板した。39歳で自身初、球団最年長のセーブをマークする「まさか」も重なった。6回終了時点でリードしていればこれで38勝1分けとなり、無敗神話もドタバタながら継続。4カード連続の勝ち越しの虎は、確かに上昇気流に乗っている。(島尾 浩一郎)

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