【DeNA】筒香、4戦ぶり一発は“最下位脱出弾”V26号

スポーツ報知
4回無死一塁、筒香が左中間へ2ランを放つ(左は吉川光、捕手・小林=カメラ・生澤 英里香)

◆DeNA2―0巨人(22日・横浜)

 確信を持った表情でゆっくり一塁へ歩き始めた。筒香の見つめた先、打球は大きな放物線を描いてバックスクリーン左へ消えていった。「手応えはありました。ギリギリでしたけど。ボールに対して素直にスイングができ、強く捉えることができました」と会心の一撃を振り返った。

 4回無死一塁、吉川光の内角低めの145キロ直球をすくい上げた。4試合ぶりとなる26号先制2ランは、そのまま決勝点となった。7月8日の阪神戦(甲子園)以来の0封勝利。先発が抑え、先制しそのまま逃げ切る。ここ最近できなかった理想の1勝に主将は「全然かみ合わないことが多かったですけど、井納さんがいい投球をしてくれていい勝ち方ができた」と納得の表情。連敗を3で止め、一夜にして最下位を脱出した。

 12日の阪神戦(横浜)で15試合ぶりの一発が出て以来9戦4発。実はこの試合から様々なタイプのバットを使用し始めた。本来の自分のものと材質、重さ、長さは同じだが、硬さの異なるものを3種類以上準備。21日の同カードで内海に3打席凡退後、「しなりが強すぎる感じがした」と硬めの相棒に変更。繊細な自分の感覚に応じて選び抜き、豪快な一発につなげた。

 残り35試合。当面の目標とする2位まではまだ5・5差ある。それでも主将は「いい方向に向いていると思います。1試合1試合全力で頑張る」とチャンスは十分にあると語る。試合を決めたバットの表面には「BE CREATOR」と記してあった。「創造者であれ―」。苦しい状況でもあきらめない。筒香がバットで新たな歴史を創る。(岸 慎也)

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