【阪神】５点差一気に逆転！代打・伊藤隼が決めた、逆転２点三塁打

◆巨人８―９阪神（２６日・東京ドーム）

　阪神が、ようやく終盤に粘りを見せた。５点を追う８回。１死一塁から梅野が２本目のアーチで反撃の口火を切った。俊介の２点適時打で１点差とし、なおも２死一、二塁から代打・伊藤隼が右中間へ逆転２点適時三塁打を放った。

　伊藤隼は今季代打で打率２割７分。右の原口と両輪で待機する。「代打はいきなり試合に入らないといけない。体の準備と一緒に心の準備も大事」。押せ押せのムードを感じながら、４番手・池田の初球を一振りで仕留めた。「ベンチは誰も諦めていなかったですし、絶対チャンスは来ると思っていた」。左の代打の切り札が執念を見せ、打者１０人の猛攻で６得点。巨人のリリーフ陣を攻略した。

　宿敵・巨人に２試合連続で完封負けしていた。３タテを阻止したのと同時に、負のデータも払拭した。今季、７回終了時にリードを許していれば５０連敗中だったが、ついに打ち破った。金本監督は「特にきょうは負けられないというなかで、本当に選手に感謝しかないですね」と脱帽した。

　６年連続の長期ロード勝ち越しはならなかったが１２勝１２敗、勝率５割で締めくくった。劇的勝利で勢いをつけ、久々に甲子園に戻る。（長尾　隆広）