【阪神】福留「しんどかったです…」41歳ベテランが激走ダイヤモンド一周

スポーツ報知
5回無死一、三塁、2点適時二塁打を放ち、守備の乱れの間に一気に生還した福留を出迎える阪神ナイン

◆阪神8―3DeNA(1日・甲子園)

 甲子園に38日ぶりの白星を運んだ立役者。「疲れました…」。これが福留のお立ち台での第一声だった。

 1点を追う5回無死一、三塁で左中間を破った。本塁返球の間に福留は二塁を蹴って三塁へ。さらに、捕手が大きくはじいて、ボールが一塁ファウルゾーンへ。41歳はギアを上げて一気に本塁を踏んだ。「まだまだ走れます。ただ、しんどかったです…」。激走で5―3と逆転した。

 7回には13号ソロ。右中間席に飛び込む打球をゆっくりと鑑賞する余裕があった。今度は全力疾走する必要もなく、ダイヤモンドを一周。3安打4打点で、7月25日以来の本拠地勝利を虎党に届けた。

 長期ロード明けの甲子園で3連敗し、借金は今季ワーストの借金9まで膨らんでいた。主将がこの日、行動した。試合前のミーティングで「こういうときだからこそ、全員で明るくやっていこう」と力説した。「言った以上は率先してやらないと」とグラウンドで有言実行した。自身が持つ最年長記録を更新するサイクル安打の期待がかかった8回は空振り三振。「三塁まで走る体力はありませんでした。無理するもんじゃない」と笑いを誘った。

 9月を白星でスタートし、3位・巨人に2ゲーム差。金本監督は「足が心配で心配で」と言いつつ、大ベテランを頼もしく見つめた。(長田 亨)

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