【広島】新井、今季限りでの現役引退表明

スポーツ報知
今シーズン限りでの現役引退を表明した新井

 広島・新井貴浩内野手(41)が5日、マツダスタジアムで会見を開き、今季限りで現役を退くことを表明した。

 「若手が力をつけてきている。これからのカープを考える時に、今年がいいんじゃないかな」と決断の理由を明かした。

 新井は駒大から1998年のドラフト6位で広島に入団。1年目に7本塁打を放つなど豪快なスイングで主力に成長し、03年からは4番の重責も担った。07年オフにはフリーエージェント(FA)権を行使し、阪神に移籍。熱烈な声援だけでなく、容赦ない罵声を浴びながらも全力プレーする姿に、ファンからの人気も高かった。

 阪神に自由契約を申し入れた14年オフには、8年ぶりに広島に復帰。米大リーグのヤンキースから復帰した黒田と共にチームを引っ張り、16年に25年ぶりの優勝に導いた。この年には通算2000安打で名球会入りも決め、リーグMVPを受賞。「自分でも漫画みたいな野球人生だと思う」と振り返っていた。

 チームがリーグ3連覇にまい進するプロ20年目の今季は、49試合の出場にとどまり、打率2割2分2厘、4本塁打、20打点(4日現在)にとどまっているものの、後輩からの信頼も厚く、チーム内での存在感は絶大だった。山あり谷ありの20年間に終止符を打つことになった。

 ◆新井 貴浩(あらい・たかひろ)1977年1月30日、広島市生まれ。41歳。広島工高から駒大に進み、4年秋に東都リーグの打点王とベストナインを獲得したものの、本塁打は通算2本。98年ドラフト6位で広島に入団。05年に本塁打王とベストナインを獲得。07年オフ、阪神にFA移籍。11年に打点王獲得。出場機会が減少した14年のオフに自由契約を申し入れ、広島に復帰。16年に通算2000安打を達成。チームを25年ぶりのリーグ制覇に導き、リーグ最年長でMVPにも輝いた。日本代表として06年WBC、08年北京五輪にも出場。通算2369試合に出場し、打率2割7分8厘、319本塁打、1299打点(4日現在)。189センチ、102キロ。右投右打。

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