【DeNA】東、史上初新人デビューから巨人に4戦4勝&10勝「歴史に名を刻めてうれしい」

スポーツ報知
新人10勝目一番乗りの東は指で「10」を作り笑顔を見せる(カメラ・渡辺 了文)

◆巨人3―6DeNA(5日・富山)

 脳裏に描いた光景が現実になった。DeNA・東は思わずグラブをたたき、喜びをあらわにした。1点リードの5回1死一、二塁。マギーを初球のチェンジアップで遊ゴロ併殺打に仕留めた。「ターニングポイントだった。初球から振ると思って、同じ球を前の打席より少し低く投げられた。大和さんは守備範囲が広いし、強いゴロを打たせればと。望み通りになった」。1点差、相手が主軸の緊迫した状況でもルーキーは冷静だった。

 尻上がりに調子を上げた。6回を3者凡退に抑え、6安打2失点。8奪三振で目標としていた2ケタ勝利を達成し「7勝目で(1か月)止まっていたので焦りもあった。ひとつの壁を越えられた」と安堵(あんど)。同時に史上初となる巨人戦新人デビューからの4戦4勝も成し遂げ「2ケタの方がうれしいけど、小さな頃からファンだった球団。歴史に名を刻めてうれしいです」とはにかんだ。

 プロ3度目の中5日登板で疲れはピークだった。先月下旬、テレビ朝日の番組「林修の今でしょ!講座」のトマト特集を見た。以前から疲労回復効果は知っていたが「トマトのリコピンは酸化を防ぐ効果がある」とさらに学んだ。理想は1日「1個半」だが、サラダを多めに取って1個は食べるようにしているという。すでに有名になった試合中のバナナはこの日3本。食べ物からも有効にパワーをもらっている。

 新人左腕の登板試合は4戦連続で筒香が援護弾。快勝で3位・巨人と4差に迫り、ラミレス監督は「今、実質エースの東が勝ち、キャプテンが本塁打。チーム一体の勝利だ」と満足顔だ。新人王が確実な東は「ここから全部負けたら意味がない。次の目標は決めないで1戦1戦頑張る」。終始冷静な22歳が、逆転CSへ白星を積み重ねる。(岸 慎也)

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