【日本ハム】中田、適時打でチーム鼓舞も黒星「勝ちたかった」…震災で風呂にも入れず

スポーツ報知
5回2死一、三塁で中前適時打を放つ中田

◆楽天9―4日本ハム(8日・楽天生命パーク)

 日本ハムの中田翔内野手(29)が8日、北海道胆振東部地震後初の試合・楽天戦(楽天生命)に出場。最大9点差を追う中、第3打席に中前の適時打を放ちチームを鼓舞した。自らも2日間風呂にも入れない生活を送った背番号6。試合は4―9で敗れたが、最後まで戦う姿勢を見せ続けた。

 ネクストバッターズサークルで試合終了を見届けた。「もちろん勝ちたかったし、なんとかしたかったですけど…。悔しいです」。中田は悔しさを押し殺し言葉をつなげた。

 地震の影響で自宅も停電した。屈強な男も家では2女の父親。「下の子なんかまだ自分で行動もできない子ども。食事もお湯が沸かないから冷凍していた物を食べさせるなど、子どもたちには本当にかわいそうな思いをさせてしまった」。余震の恐怖が残る北海道に家族を残す不安も、当たり前に抱えている。

 それでも一家の大黒柱は、打席に立ち続ける。「僕らは野球で全力を尽くすだけ。大変な思いをしている方がまだたくさんいる。そういう人たちのためにも、いい準備をして良い試合ができたらいい」。自らのバットで安打を重ね、北の大地に明るい知らせを運ぶ。(秦 雄太郎)

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