【日本ハム】震災後初戦…無念 上沢、調整不足明らか3回9失点

スポーツ報知
北海道での地震が発生してから初めての試合を前に募金活動をする、日本ハム・栗山監督(左)と楽天・平石監督代行(カメラ・関口 俊明)

◆楽天9―4日本ハム(8日・楽天生命パーク)

 日本ハムナインは落胆を隠せないまま、こうこうと明かりがともる球場を後にした。北海道胆振(いぶり)東部地震後初の公式戦。何としても勝ちたかったはずの試合で先発・上沢が3回9失点と精彩を欠いた。2日間まともな調整ができないまま臨んだ右腕。「それは仕方ないこと。今日はいいところがなかった」。言い訳はせず、唇をかんだ。

 戦う姿勢は最後まで見せた。上沢の後を受けた道産子右腕の玉井、鍵谷は無失点救援。絶望的な点差を抱えながらも、5回には2死から4連打。主将・中田の中前適時打で5点差まで追い上げた。「あとは勝つこと。そこだけができなかった」と栗山監督。北海道を勇気づけるために、勝利が欲しかった。

 球団は11、12日の札幌Dでの日本ハム・ロッテ戦の中止を発表した。8日午前の段階で道内の99%の電力は復旧したものの、今後は計画停電が実施される可能性もある。吉村浩GMは中止理由について「全て含めて」と説明。地震の影響が残る札幌Dでの開催はすぐには難しく、代替試合は10月上旬の見込みとなった。

 同時に、14日のオリックス戦(札幌D)以降の主催全12試合は「来場者数×10円」を被災者への義援金にすると発表した。試合前には楽天選手と合同で募金活動を実施。1日で3895人から約135万円の支援が集まった。指揮官は「選手たちが一番悔しかったと思う。それを含めて明日からしっかりやる。勝ちきっていくのがすごく重要な時期」と前を向いた。勝利こそが復興の光になると信じている。(秦 雄太郎)

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