【広島】新井、引退表明後初適時打も3年ぶり6連敗

スポーツ報知
真っ赤な風船が上がるなか、ベンチで険しい表情を見せる緒方監督(中)(右奥はジョンソン= カメラ・石田 順平)

◆広島4―5DeNA(11日・マツダスタジアム)

 マツダの空気を一変させた新井の一打も、勝利には結びつかなかった。2点ビハインドの8回2死一、二塁。代打で登場すると、150キロの直球を右前へはじき返した。5日に今季限りでの引退を発表してから、本拠地での初ヒット。「何とか食らい付いていこうと。うまくコンパクトできた」。このタイムリーでベンチもスタンドも大盛り上がりした。だが、続く野間が三振に倒れ、追いつくことはできなかった。

 チームは2015年3~4月の7連敗以来となる6連敗。新井の花道を飾ろうとするナインの気持ちが空回りしているのか、引退発表した試合から始まった連敗が止まらない。41歳のチームの支柱は「いつもですけど、たくさんの声援を頂いてありがたい」と、鯉党への感謝を口にしたが、表情はさえなかった。

 優勝マジックは9で足踏み。球団初のリーグ3連覇へのゴール間近で嫌なムードが続いている。「今日はもう終わってしまった。反省する所は反省して、明日に備えて準備したい。とにかく明日。前を向いてやるだけ」。新井は自らとチームに言い聞かせるように、言葉に力を込めた。(種村 亮)

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