【山村宏樹・一発解投】安楽はもっとやれる 打撃成長の内田は守備に課題

スポーツ報知
今季1軍初登板を果たした安楽

 シーズン終盤を迎え、最下位・楽天が若手選手を積極的に起用している。来季以降をにらみ、育成と見極めの意味を込めた起用だが、目を引いた選手を何人か挙げてみる。

 投手では、4年目右腕の安楽が、11日のソフトバンク戦で今季1軍初登板を果たした。2月に右肩痛を発症して大きく出遅れたが、今季中に間に合ったこと自体は良かった。結果は6回9安打5失点(自責点4)。次回登板に期待が持てるが、現時点では物足りない内容だった。1つ1つのボールは、悪くはない。だが球速(最速144キロ)、制球力ともに、1軍のローテーション投手を務めるにはまだまだかな、という印象だ。

 野手では、和製大砲候補の内田が再びスタメンに名を連ねている。まだ脆(もろ)さはあるが、春先よりは確実に成長している。ある程度、球の見極めができるようになった。ただ、三塁の守備には難がある。若手内野手に求められるのは、まずはしっかり守ること。内田に限らず、軽率というか、簡単にエラーしているのが目に付く。

 プロ4年目の八百板も、右翼手で使われている。彼は50メートル6秒0の俊足が魅力の選手だが、持ち味を生かすような打撃ができていない。私が見たときは、外野フライばかり打っていた印象がある。スラッガーではないのだから、野手の間を抜けるような打球を打つことに徹するべきだろう。

 残り試合数が20を切り、今後、他の若手も優先的に起用されるだろうが、本人がこれをどう感じるか。「自分は1軍選手」などと勘違いしてほしくない。(元楽天投手、現スポーツコメンテーター)=随時掲載=

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