【楽天】藤平、家族にささげたプロ初完投勝利

スポーツ報知
9回2失点、プロ初完投で4勝目を挙げた藤平(カメラ・今西 淳)

◆ロッテ2―7楽天(17日・ZOZOマリン)

 楽天・藤平尚真投手(19)が9回3安打2失点の好投でプロ初完投勝利を挙げた。9回114球、3安打2失点で自己最多の4勝目をつかんだ。21日に20の誕生日を迎える右腕は「10代最後の登板でこういう投球ができた。最高です」と声を弾ませた。

 前回9日の登板途中から制球を安定させるために試したセットからの投球に手応えを得た。今回も初回からセットで投げ続けた作戦が奏功。4回に本塁打などで2点を失った以外は相手打線を封じ込めた。

 6回に先頭・岡に二塁打を許したが、その後の平沢、中村、井上を3者連続空振り三振に仕留めるなど要所を締めた。

 平石監督代行も「2点を取られた後によく粘った。行けるところまで行かせたいと思っていた」と一人で投げ抜いた若き右腕を褒めたたえた。

 9月初旬。休みを利用して千葉の実家に帰省した際にはこれまで挙げた3つのウィニングボールを両親と祖父母に一つずつプレゼントした。普段から誰よりも応援してくれる最愛の家族への気持ちの表れだった。

 心優しき19歳はこの日も試合後に観戦に訪れていた父・武美さん(43)と母・直美さん(44)に記念のボールを手渡した。武美さんは「今年、僕が見た試合は2軍も含めて4回負けていた。やっと勝てた」と喜んだ。父の不安も払拭した孝行息子。笑顔で手を振り、球場を後にした。

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