【DeNA】筒香、横浜高の先輩・後藤に連日惜別弾…単独キング37号

スポーツ報知
1回1死一、二塁、筒香が左中間に37号3ランを放つ

◆DeNA4―2中日(22日・横浜)

 4位のDeNA・筒香が、横浜高の先輩・後藤の引退試合で初回に先制37号3ラン。前日の加賀の引退試合に続く2戦連続の惜別アーチとなった。主砲のリーグ単独トップに浮上する一発で、連勝は4に伸びた。後藤は7回に代打で登場して三振に倒れたが、試合後のセレモニーでは横浜高の同級生の中日・松坂、DeNA小池2軍外野守備走塁コーチから花束を渡され3人で号泣。球場は感動に包まれた。

 グラウンドで野球との別れを惜しむ先輩を見ると、筒香の胸にもさみしさが湧いてきた。試合後の後藤の引退セレモニー。花束を渡す松坂が涙をこらえきれず、後藤、小池コーチもすすり泣き抱き合った。

 1998年夏の甲子園の準々決勝の横浜―PL学園戦を生観戦し、筒香は横浜高校進学を決めた。その時、グラウンドで躍動していた後藤がユニホームを脱いだ。「素直に僕自身、主将としても選手としてもいろいろアドバイスを頂いた。さみしい心細い気持ちでした」と感傷に浸った。

 だからこそ最高の形で送り出したかった。初回1死一、二塁、笠原の外角直球にバットをぶち当てにいった。広島・丸を抜きリーグ単独トップ37号決勝3ラン。「後藤さんの引退試合で打てたこともうれしいですし、勝ってセレモニーを終えることができたのもうれしい」。前夜の加賀に続き2戦連発惜別弾。自身のバットで感謝の気持ちを伝え最高のフィナーレを演出した。

 これでチームは4連勝で今月に入り10勝6敗。2位・ヤクルトとも4・5差とした。この日のホーム最終戦で球団史上初となる観客動員200万人を達成。主将として「本当に幸せ。優勝はかなわなかったけど、2位、(3位からの)日本シリーズかチャンスはある。またここで試合ができるように頑張ります」とチームの思いを代弁した。12連戦を2連勝でスタート。逆転CSへ2人の引退がチームの団結力を高めた。(岸 慎也)

 ◆後藤 武敏(ごとう・たけとし)1980年6月5日、静岡県生まれ。38歳。横浜高3年時に春夏連覇。法大では2年春にリーグ3冠王。02年ドラフト自由枠で西武入団。11年オフにDeNAにトレード移籍。通算618試合で打率2割5分4厘、52本塁打、184打点。176センチ、84キロ。右投右打。年俸1840万円。登録名「G後藤武敏」。

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