【広島】サヨナラ勝ちでマジック1 松山が決めた 27年ぶり地元胴上げ見えた!

スポーツ報知
9回1死二、三塁、松山のサヨナラ打に、ベンチから飛びだし喜びを爆発させた広島ナイン(カメラ・石田 順平)

◆広島2x―1DeNA(23日・マツダスタジアム)

 リーグ3連覇を目指す広島が、劇的なサヨナラ勝ちで優勝マジックをついに「1」とした。9回1死二、三塁から代打・松山が右前にサヨナラ安打を放った。24日に広島がDeNAに勝つか、2位ヤクルトが中日に負ければ、球団初の3連覇となる9度目の優勝が決まる。広島は引き分けても、ヤクルトが引き分ければ、1991年以来の地元胴上げとなる。

 ヒーローのもとへ、ナインが歓喜の叫び声を上げながら駆け寄った。みんなから一斉にヘルメットを叩かれ、松山は満面の笑みを浮かべた。今季本拠地最多の3万2309人の前で、今季8度目のサヨナラ勝ち。悲願の3連覇へ、マジックはついに「1」となった。

 1打席で試合を決めた。同点で迎えた9回1死二、三塁。代打・松山は真ん中内よりの変化球を詰まりながら右中間へはじき返した。「鹿児島にいるじいちゃん、ばあちゃん。今日もやったよ!」。お立ち台では、お決まりのフレーズでVを待ちわびる鯉党を沸かせた。

 連覇を決めた昨年9月18日の阪神戦(甲子園)でも先制タイムリーを放つなど、大一番での勝負強さが光る33歳。22日の阪神戦での3タコに1失策を挽回する奮闘に「絶対に自分が決めてやると思っていた。本当に何とも言えない。最高です」と興奮気味に振り返った。

 ヤクルトがデーゲームで中日に勝利。この日の優勝はなくなった状況でナイターを迎えたが、集中力は途切れなかった。6回に西川の適時打で同点。粘り強い戦いで、今季38度目の逆転勝ちを引き寄せた。緒方監督は「きょうは全員で良い野球をしてくれた。ファンの人に良い野球を見せられたと思う」と褒めたたえた。

 きょう24日のDeNA戦に勝つか、ヤクルトが中日に敗れれば3連覇決定。両チームが引き分けでも決まる。球場内の駐車場で行われるビールかけに向けて、過去2年を上回るビール6000本と酒だる2つが用意され、選手にはビールかけ用のゴーグルが配られた。この日の試合後には、早くも翌日の自由席を求めて100人以上が列を作るなど、歓喜の瞬間を前にボルテージは最高潮だ。

 「自分たちが勝てばいい。明日、絶対勝って優勝を決めたい」と松山が意気込むと、指揮官も「あとひとつ、勝って決めましょう」と声をそろえた。91年以来27年ぶり、マツダスタジアムでは初となる本拠地Vは目前。緒方監督が広島で、いよいよ宙に舞う。(種村 亮)

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