【西武】秋山、9回劇的逆転満弾で10連勝!プロ8年目初、辻監督も「見事」

スポーツ報知
9回1死満塁、左中間へ満塁本塁打を放ち、森(左)とタッチを交わす秋山(カメラ・相川 和寛)

◆楽天3―4西武(25日・楽天生命パーク)

 気持ちを全てバットに込めた。秋山の打球は、風に乗って左中間席へ飛び込んだ。「最高な形で回ってきたので、思い切っていこうと」。2点を追う9回1死満塁。森原の外角高めの直球を振り抜き、22号逆転満塁本塁打を放った。プロ8年目、初の満塁本塁打に「こういうところで出て良かった」と白い歯を見せた。

 これで今季22本塁打のうち、楽天から対戦チーム別トップの7本。全て敵地・楽天生命パークの楽天戦で放っており、敵地での最終戦でイヌワシキラーぶりも発揮させた。

 努力は裏切らなかった。開幕から6月までの月間打率は毎月3割以上をキープしていたが、7月には3割を切った。責任を感じ、7月は休養日でも西武第二球場でマシン打撃に励む日があった。夫人と子どもと友人宅にでかける予定を断ってまで打ち込んだ日もあった。家族サービスより自分の結果に納得がいかず練習を優先させたが、夫人の「行っておいで」という言葉に「本当に俺のことを分かってくれている」と感謝した。夏場の陰の努力は、ここ一番で実を結んでいる。“お父さん”の活躍は、家族も喜んでいるはずだ。

 ソフトバンクが勝ち、西武が負ければマジック消滅の中、秋山の満弾でチームは10連勝。マジックも5に減った。27日からは7連勝中のソフトバンクとの3連戦。3連勝すれば、29日に本拠地での優勝が実現する。辻監督は「どうにかしてくれると思った。まずはヒットを打って同点にして…と思ってたけど。見事です」と1番打者をたたえた。9回は途中出場の岡田、不振で9番に下がった源田が好機を演出。最終盤でも各自がやるべきことをこなす、今年の西武の強さがつまった1勝だった。(小林 圭太)

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