【オリックス】小谷野が引退「思い通りに体が動かなくなった」 松坂世代がまた一人…

スポーツ報知
オリックス・小谷野

 オリックスの小谷野栄一内野手(37)が今季限りで現役を引退することが26日、分かった。この日、球団に意向を伝え、了承された。チーム最年長のベテランはスポーツ報知の取材に「思い通りに体が動かなくなった。心と体にギャップができてしまった」と、決断に至った理由を明かした。

 今季は開幕から主軸を担うも、試合を重ねるに連れ、体が悲鳴をあげた。右肘、両膝に毎週3本の痛み止めの注射を打ち、グラウンドに立った。しかし、打率は2割台前半に低迷し、8月7日を最後に2軍生活。引き際を悟った。

 病気の同志に勇気を与える存在だった。2006年にパニック障害を発症。打席に入れば、吐き気に襲われた。16年目を迎えても、試合前にはのどが切れるまで嘔吐(おうと)を繰り返し、便器を血で染めていた。

 日本ハム時代は主力で3度のリーグ優勝に貢献。10年に打点王とベストナインに輝き、ゴールデン・グラブ賞も3度。FA移籍先のオリックスでは若手の手本となり、チームを支えた。巨人・杉内、元巨人・村田、DeNA・後藤に続き、ユニホームを脱ぐ松坂世代のバットマン。27日にも会見を開き、シーズン最終戦となる10月5日のソフトバンク戦(京セラD)が引退試合になる予定だ。

 ◆小谷野 栄一(こやの・えいいち)1980年10月10日、東京生まれ。37歳。創価高を経て、創価大に進学。2002年ドラフト5巡目で日本ハムに入団。10年の打点王。ベストナイン1度、ゴールデン・グラブ賞は3度獲得。177センチ、88キロ。右投右打。年俸6300万円。既婚。

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