【オリックス】新監督は西村ヘッドコーチ最有力…田口２軍監督は１軍コーチ要請へ

　オリックスが、今季限りで辞任する福良淳一監督（５８）の後任として、内部昇格なら西村徳文ヘッドコーチ（５８）を最有力としていることが２９日、分かった。外部招へいも検討しているが、内部昇格を基本線として球団内で急ピッチで一本化を進める。田口壮２軍監督（４９）には１軍コーチの主要ポストを要請するとみられる。

　西村ヘッドは現役引退後の１９９８年からロッテのコーチを務め、２０１０年に監督就任。同年に史上初の３位から日本一という「下克上」を成し遂げた。１６年からはオリックスのユニホームに袖を通し、現役時代から親交のある宮崎の同郷・福良監督を支えてきた。

　球団は、西村ヘッドがチーム事情を把握し、パ・リーグに精通している点や監督経験を高く評価。湊球団社長は後任監督の理想像について「福良監督がやってきたことをしっかりと受け継いでくれる人。（チーム作りは）中長期的なビジョンで考えていることには変わりない」と話している。辞任する福良監督にはフロント入りを打診しており、西村監督が誕生すれば、現体制の指導・育成方針も継続できる。

　球団幹部は、田口２軍監督について「来季も力になってほしい」と明かした。メジャー仕込みの指導で若手に心血を注いできた手腕を１軍コーチとして発揮してもらう意向。４年連続Ｂクラスからの脱却、そして、９６年以来のリーグＶへ、新体制の構築は着々と進んでいる。

　◆西村　徳文（にしむら・のりふみ）１９６０年１月９日、宮崎県生まれ。５８歳。福島高から鹿児島鉄道管理局を経て、８１年ドラフト５位でロッテに入団。８６年から４年連続盗塁王。９０年、リーグ初の両打ちでの首位打者。ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞を二塁手（８５年）、外野手（９０年）で１回ずつ。９７年に現役を引退。通算１４３３試合で１２９８安打、３３本塁打、３２６打点、３６３盗塁、打率２割７分２厘。コーチを経て、監督就任１年目の２０１０年、史上初めてシーズン３位から日本一を達成した。１２年限りで退団。１６年からオリックスのヘッドコーチ。