【日本ハム】石井裕が引退会見「1球でホームラン打たれたことが思い出」

スポーツ報知
引退会見を開いた石井裕(中)は交流のある聾学校の子供たちから花束を受け取り笑顔を見せた(カメラ・関口 俊明)

 今季限りで現役を引退する石井裕也投手(37)が30日の西武戦(札幌D)前に引退会見を行った。札幌市内の球団事務所でスーツ姿で会見。「本当に幸せなプロ野球生活でした。ファイターズに移籍して僕にとってかけがえのない時間でした。14年間本当にありがとうございました」と頭を下げた。先天性難聴というハンデがありながら、気迫あふれる投球スタイルで「サイレントK」と呼ばれた左腕。帯広ろう学校の生徒から花束を受け取ると優しくほほ笑んだ。

 2つの苦い思い出が頭に残る。プロ初登板となった中日時代の2005年4月13日の広島戦。初球を前田に右越え本塁打を運ばれたことを振り返り、「1球でホームラン打たれたことが思い出に残っています」と苦笑い。もう1つは、12年の巨人との日本シリーズ第6戦。4番手として登板した同点の7回に阿部に決勝の中前適時打を許し、敗戦投手になったことを挙げ、「悔しさを忘れずに行こうと思った」。忘れられない悔しさが、プロの世界で戦う原動力となったことも明かした。

 引退後の第2の人生については未定。「まだ決めてないけど、野球に関わりたい気持ちがある」と話した。

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