【日本ハム】石井裕、“臨時打撃投手”志願「打たれても気持ちいい」期間限定でチーム支える

スポーツ報知
日ハム投手陣最年長の左腕・石井裕は自ら打撃投手を買って出た

 今季限りでの引退を表明している日本ハムの石井裕也投手(37)が2日、西武戦(札幌D)の試合前練習で“臨時打撃投手”としてデビューした。CS進出が決まっているチームのために自ら志願。日本一への秘密兵器として、選手の調整を支える。

 石井裕は慣れ親しんだ背番号13のユニホームで、チームメートに向かって投げ込んだ。札幌Dでの試合前。打撃投手デビュー初日は、矢野、鶴岡相手に左腕を振るった。「もっと力を抜かないと。ちょっと球が速かったですね(笑い)」。引退セレモニーを9月30日の西武戦(札幌D)後に終えたばかり。「軽く投げるのは難しい。でも、打たれても気持ちいい」。試合とは違った投げる楽しさを“サイレントK”は感じていた。

 30日の引退登板から2日。横浜商工(現・横浜創学館)の後輩・秋山を左飛に打ち取った141キロの直球は、さびついていない。「自分の方からチームのために、CSのためにサポートしたいと言いました」と、期間限定で打撃投手としてチームを支えることを決意。球団に申し出て、実現した。

 試合前、栗山英樹監督(57)は「今日も頼むね、石井ちゃん」と声を掛けたという。「石井ちゃんの思い、みたいな、人柄、一生懸命さはチームを支える力がある。すごくありがたいよね」と感謝した。日本ハム在籍9年目の左腕は「恩返し? まだまだ、これからだと思っています」。裏方として、下克上を目指すチームを支える。(秦 雄太郎)

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