【ヤクルト】由規、11年涙の退団会見「しがみついても」現役続行希望

スポーツ報知
戦力外通告を受けた由規は涙を浮かべて会見する

 ヤクルト・由規投手(28)の退団が2日、決まった。7年ぶりに開幕ローテ入りした今季は、6月2日の楽天戦(楽天生命)を最後に右肩違和感で2軍でも登板はない。球団から引退を打診され、その後のポストも用意されたが、現役続行を希望。この日、都内で来季契約を結ばないことを通告され、11年在籍した愛するチームに別れを告げた。

 野球人生の節目にいつも涙があった。この日も抑えきれない感情が由規の両目からあふれた。「まだまだ自分の可能性にかけたい。いろいろ考えた上での決断なので、やると決めたからにはしがみついても野球をやりたい気持ちを伝えました。現状は厳しいと思いますけど、ボロボロになるまでやりたい」。決して簡単な思いではない。9月中のブルペン投球を目指したが、状態が上がらず今はノースロー。それでも夢へと続く険しい道を選んだ。

 夢を与えてきた。5球団競合で入団、日本人で初めて大台を超える161キロ、1786日ぶり復活星…。まずはトライアウトを受験できるコンディション作りに専念する。NPBだけにこだわらない。「苦しんだからまだまだ野球がやりたい」。由規だからこそ口にできる重みのある言葉に強い覚悟がにじんだ。(田島 正登)

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