【ロッテ】本拠14連敗で今季全日程終了…勝利に飢えたファンからヤジも

スポーツ報知

◆ロッテ1―4楽天(13日・ZOZOマリン)

 最後に意地を見せられなかった。9回、1点を返してなお2死一、二塁のチャンスを作るも、鈴木は一邪飛に倒れた。その瞬間、スタンドからは大きなため息が漏れ、勝利に飢えたファンからはヤジも飛んだ。

 1961年に日生球場で13連敗した近鉄を抜き、リーグワーストのシーズン本拠地14連敗。パ全5球団への負け越しは球団初の屈辱となった。井口監督は「最後に(勝ちを)取りたかった」と落胆の表情を浮かべ「今季の流れというか、なかなか打線が打てず、終盤の投手も点を取られる。最後の最後に課題が全部出た試合になった」と続けた。

 就任1年目。ただ、希望も見えた。「3年後、5年後を見据えて土台を作りたい」と地盤固めの年に定め、1、2軍を行き来していた中村と井上を主軸に起用した。中村は二塁で全試合フルイニング出場。鈴木、田村、藤岡と合わせ全試合出場4人は球団初。井上も133試合で打率2割9分2厘、24本塁打、99打点と主砲として変貌を遂げた。

 ドラフト1位の安田にも1軍の舞台を経験させ、平沢は年間を通じて1軍に置いて外野にも挑戦させた。先発の機会を与えた岩下や種市ら20代前半の若手も来季のローテ候補となり「若い選手がどんどん押し上げてくれた。来年のメドも立った」と手応えも感じた。

 チームの総得点は昨季の479から534にアップ。盗塁数も78から124へと飛躍的に伸びるなど、機動力を生かした“井口野球”の一端は示した。「この悔しさを来季にぶつけたい」と指揮官。新たに見えた課題と収穫を糧に、再スタートを切る。(長井 毅)

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