【楽天】元巨人の小山雄輝投手が現役引退を決意

スポーツ報知
引退を決意した小山

楽天から戦力外通告を受けた元巨人の小山雄輝投手(29)が引退を決断したことが17日、分かった。プロ生活8年間を振り返り「自分は何も出来なかったけど、8年間で3回も優勝して日本一にも1度なれた。すごくいい経験をさせてもらいました」とユニホームを脱ぐ決意をした。

 天理大初のプロ野球選手として10年のドラフト4位で巨人に入団。187センチの長身から投げ降ろす150キロ超の直球と落差のあるフォークを武器に14年には16試合に先発して6勝を挙げるなどリーグ優勝に貢献。16年オフには素質を当時の星野仙一副会長に認められ楽天にトレード移籍したが、今季は左脇腹の肉離れなどもあって1軍での登板がなかった。

 密度の濃い8年間だった。巨人では華やかな1軍での優勝を経験する一方で、2軍生活も長かった。故障で苦しんだ今季は、育成チームの遠征への帯同も経験。バスでの長時間移動も味わった。「幸運にもCSも日本シリーズも投げる事が出来た。僕よりも長いキャリアとか実績のある人でも経験出来ないことでも経験させてもらった。トレードも経験したし、2軍での長い暮らしもあったし、1軍の生活、3軍も経験した。今年は独立リーグ相手に4時間のバス移動もあった。(プロ野球の)上から下まで見させてもらった」と感慨深そうに振り返った。

 内海との出会いが、小山の野球人生には大きかった。入団1年目のオフから「内海組」の自主トレに参加。野球だけではなく、人間関係や私生活など多くのものを学んだ。「内海さんがいなければ8年もプロにいれなかったし、1軍にも行けずに2、3年で終わっていたかも知れない。全てを内海さんに作ってもらった」。常に手本となってくれた“師匠”に、感謝の言葉を並べた。

 1番の思い出は昨年5月30日の古巣との対戦。仙台での巨人戦に8点リードの9回に登板。かつてチームメートだった長野に二塁打を浴び、坂本に死球を与えたが、最後は阿部から三振を奪って無失点でゲームを締めくくった。「巨人戦で投げる事が出来て、(バッテリーで)お世話になった阿部さんと対戦できて良かった」。この登板が、1軍での最後の登板となった。

 今後については現時点では未定だという。

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