【西武】雄星、天敵ソフトバンクの勢い止められず屈辱のKO「このままでは終われない」

スポーツ報知
4回2死満塁、川島に逆転2点打を打たれた菊池(右手前は生還した西田、捕手・炭谷=カメラ・橋口 真)

◆2018 パーソル クライマックスシリーズ パ 西武4―10ソフトバンク(17日・メットライフドーム)

 菊池の気合の投球が、次々とはね返された。初のCS最終S登板は、5回9安打6失点で降板。「しっかり初戦で止めないといけなかった。止めるのが僕の役割だった」。第1Sを勝ち上がってきたソフトバンクの勢いにのまれた。

 逆転した直後の4回につかまった。左手中指に血まめが出来た影響もあり、スライダーの曲がりが乱れた。そのため2死一、二塁で甲斐にはチェンジアップを中心に組み立てたが、四球を許し満塁。続く川島の逆転打から3連打を浴び、一気に5点を献上した。「あの四球が全て。前に飛ばさせないようにカウントを悪くして四球を出してしまった」と下を向いた。

 9月28日の同戦で天敵からプロ初勝利を挙げたものの、ソフトバンクとのリーグ通算成績は1勝13敗、防御率は5・16だ。負の呪縛からなかなか抜け出すことができない。

 来季のメジャー挑戦が決定的な雄星。最終戦までもつれた場合、中4日で第6戦に先発することが濃厚だが、もつれず終わった場合は本拠地最終登板となる可能性が高いマウンドだった。ネット裏にはドジャース、ヤンキース、フィリーズ、レッドソックス、ジャイアンツの米スカウト5球団がエースの投球を見つめた。

 これでアドバンテージを含め1勝1敗。エースをぶつけ、大事な初戦を落とした。チームは球団のCS(プレーオフ)でワーストタイの16被安打で、10失点負け。辻監督は「(雄星は)不完全燃焼でしょう。もちろん(中4日で)いかなきゃいけない」と話し、「打つ方はそんなに気にしていない。あと3つ勝った方が勝ち」と前を向いた。雄星も真剣なまなざしで誓った。「僕もこのままでは終われない」(小林 圭太)

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