【日本ハム】星槎道都大・福田俊、ドラ7指名に「諦めかけていたけど呼ばれてよかった」

スポーツ報知
日本ハムから7位指名を受け、仲間に祝福される星槎道都大・福田(中)

◆プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD(25日・グランドプリンスホテル新高輪)

 星槎道都大の福田俊(すぐる)投手(21)=横浜創学館高=が、日本ハムから7位指名を受けた。昨秋の明治神宮大会では、エースとして北海道勢初の準優勝に貢献。家族の支えもあり、生まれ故郷で成長した最速148キロ左腕は、意中の地元球団で1日も早い一軍登板を誓った。また、今夏の甲子園で準優勝した金足農のエース・吉田輝星投手(17)を1位指名で交渉権を獲得したことを受け、道内からは喜びの声が相次いだ。

 「来た! 日本ハム!」。会見場で待機していた部員が、スマートフォンで日本ハムからの7位指名を確認すると思わず叫んだ。ドラフト会議開始から約2時間。意中の地元球団から指名を受けた福田は「諦めかけていたけど、呼ばれてよかった。これから、しっかり結果を残していきたい」と、ようやく表情を崩した。

 反骨心が、左腕を成長させた。札幌で生まれ、両親の転勤で小学4年から神奈川・小田原に転居。横浜創学館高では甲子園出場の夢は果たせず、幼少期に慣れ親しんだ北海道での全国出場を決意した。それでも、周囲からは『北海道に行っても勝てない―』と言われてきた。だからこそ、福田は「見返したかった」と、その一心で練習に励んできた。

 両親も全力で背中を押してくれた。大学進学の際、家族も一緒に神奈川から札幌に転居。生活面でのすべてを支えてくれた。「食事が一番、大きかった」と福田は言う。一人暮らしでは炊事や洗濯などに時間が取られる。その時間を目いっぱい練習に充てることができたからこそ、「今の自分がある」と感謝した。

 昨秋の明治神宮大会ではエースとして、北海道勢初の準優勝に貢献。「北海道は勝てない」という下馬評を努力で覆して見せた。そして、「抑えることだけに必死だったという」という福田も、全国舞台での好投が自信に変わった。「プロ」という新たな目標ができ、「プロに入ることが1番の親孝行」と決意してきた。

 この日、一番に感謝を伝えたい人を聞かれた福田は即答した。「まずは両親に伝えたい。1日でも早く一軍で投げたい」。札幌Dのマウンドで躍動する姿も、そう遠くはないはずだ。(清藤 駿太)

 ◆福田 俊(ふくだ・すぐる) 1996年12月14日、札幌市生まれ。21歳。札幌手稲山口小1年で野球を始める。4年時に父の転勤で神奈川・小田原市に転居。横浜創学館高では3年春の県大会8強が最高。大学では1年春から中継ぎで登板し、リーグ通算13勝4敗。家族は両親と兄。170センチ、75キロ。左投左打。趣味は海釣り。

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