【ソフトバンク】杉山一樹、2位指名受け「中日の鈴木さんの157キロを超えたい」

スポーツ報知
ソフトバンクから2位指名を受け、笑顔がはじける杉山(カメラ・山中 優輝)

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 三菱重工広島・杉山一樹投手(20)がソフトバンクの2位指名を受けた。駿河総合高から社会人で力をつけた最速153キロの193センチ右腕。入団すれば、同高出身初のプロ野球選手となる。

 杉山の笑顔がはじけた。午後6時12分、ソフトバンクからの2位指名。報道陣が待ち受ける三菱重工広島製作所の会議室に、青い作業着姿で現れた右腕は「2位という評価を頂いてとても光栄。ソフトバンクは環境も設備も整っているし、工藤監督からアドバイスをもらいながら、のびのびとやりたい」と晴れやかな面持ちで話した。

 じっくりと力を蓄え、上位指名を勝ち取った。190センチを超える長身から放たれるストレートを武器に、駿河総合高3年時に最速145キロを記録。春からエースとして、同校初の春の県8強に導き、プロから注目される存在となった。しかし、シード校として臨んだ高校最後の夏は県大会・磐田南戦で、6回途中9四死球、3暴投、2失点。まさかの初戦敗退に「制球力も野球に対する考え方も足りなかった」とプロ志望届は出さず、社会人経由でのプロ入りを決断した。

 三菱重工広島では、課題の制球難を克服するためフォーム改造に着手。広島、阪神で活躍した、町田公二郎監督(48)から「もっとシンプルに投げろ」とアドバイスを受け、リリースポイントを少し下げ、制球力に安定感をもたらした。

 球速も、JR西日本の補強選手として出場した今年7月の都市対抗準々決勝・JR東日本戦で、153キロをマーク。スカウト陣の評価を一気に上昇させた。

 プロでは同じ静岡出身で社会人経由の1年先輩、中日の鈴木博志(21、ヤマハ=磐田東高出)を意識。「投球スタイルも一緒だし、鈴木さんの持つ157キロを超えたい」。1年目から中継ぎでフル回転する先輩投手に近づくことが、最初の目標だ。(山中 優輝)

 ◆杉山 一樹(すぎやま・かずき)1997年12月7日、静岡市生まれ。20歳。千代田東小3年時に静岡中央リトルで野球を始める。静岡市立東中では外野手。統合1期生として駿河総合高に進み、3年春に県大会8強。16年三菱重工広島入社。JR西日本の補強選手として出場した今夏の都市対抗で153キロをマークした。193センチ、92キロ。右投右打。家族は両親と姉2人。

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