【中日】ドラ1根尾も認めた「滝行のおかげ」疫病神CBC若狭アナ幽閉で成就

スポーツ報知
“疫病神”の若狭アナ(右)と“幸運の女神”になった柳沢アナ

 “疫病神アナ”滝行&幽閉作戦で根尾獲り成功!? 中日は25日のドラフト会議で、1位指名の大阪桐蔭高・根尾昂内野手(18)の交渉権を4球団競合の末に獲得。一夜明けた26日も、東海地方に歓喜の渦が巻き起こった。

 在名テレビ局のCBCテレビ(TBS系)も例外ではない。中日応援番組「サンデードラゴンズ」(日曜午後0時54分)の司会を務める若狭敬一アナウンサー(43)もスポーツ報知の取材に「与田監督がクジを開いてガッツポーズした瞬間『うわっ、当たっちゃった。すごい!』と喜びが爆発しました」と声を弾ませた。一方で「うれしいような悲しいような…」と偽らざる思いも吐露した。

 ドラフト当日は昨年まで5年連続、中日が1位指名すると予想した選手の会見場に若狭アナが駆けつければ、必ずクジで外すか、他の選手を指名する憂き目に遭ってきた。今年の1位は球団が早々と指名を公表し、大多数のファンが獲得を望んだ“東海地方の宝”根尾。同アナの冠ラジオ番組には「今年は若狭を根尾に近づかせるな」「CBCに幽閉しろ」の声が多数届いた。スポーツ報知WEB版も14日に「【中日】ドラ1根尾獲得はCBC・若狭アナ次第?『大阪桐蔭行くな』の大合唱」のタイトルで報じたほどだ。

 若狭アナは18日、これまでの厄を落とすため、倶利伽羅不動寺(名古屋市守山区)で滝行を敢行。スッキリした表情で「僕としては大阪桐蔭高に行きたいです」と怪気炎を上げた。しかし21日の「サンデー―」でCBCテレビが、局として同アナを大阪桐蔭高に向かわせないと発表したのだ。当日の本番前、VTRチェックで事実を知った若狭アナ。「僕が行って根尾選手を外したら大騒動になる。サラリーマンとして、しかと受け止めました」と、出血しそうなほど唇をかんでいた。

 果たしてドラフト当日、若狭アナは社内待機。午前中はなぜかラジオの生番組に急きょ出演させられ、昼時に外出しようものなら「入社以来21年、一度もランチなど、ともにしたことがないスポーツ局長とスポーツ部長がついてきた。明らかに監視です」と“軟禁状態”に置かれた。「正直、一縷(いちる)の望みをかけて、大阪桐蔭高に行こうと思ったのですが、さすがに諦めました」と不穏な行動に出ることも考えたと打ち明けた。

 “疫病神”と対称的に“幸運の女神”とたたえられたのが「サンデー―」でアシスタントを務める柳沢彩美アナウンサー(31)だ。若狭アナの代打として大阪桐蔭高に駆けつけ「中日・根尾」の誕生を導いた。会社での集合時間の5時間前に起きるほど緊張したという同アナ。「CBCテレビで中学生の時から『飛騨の怪童』として取材してきた根尾選手ですから、私には荷が重すぎると思いました。ドラゴンズファンの皆さんに合わせる顔ができて良かったです」と胸をなで下ろした。

 さらに柳沢アナは根尾の意外な素顔も知ることになった。「それまで表情を崩さず、パーフェクトに取材に応じていた根尾選手が、私が差し出した若狭の滝行写真を見た瞬間『何やってるんですか!』と笑ってくれたんです」。若狭アナのことを「テレビで見たことがある」と言った根尾。ドラフト“5年連続失敗”の件を聞くと「それはヤバいですね。運がない」と苦笑した。しかし相思相愛の球団が交渉権を獲得したことについて「これ(滝行)のおかげかもです」と若狭アナへの感謝を忘れなかったという。

 柳沢アナは「“勝因”は私がお邪魔したことではなく、滝行をした上で社内で待機しながら見守った若狭に尽きると思います」と先輩アナを持ち上げた。ただし「来年のドラフトは、滝行プラス何かつらいことをした上で、会社で待つのがいいと思います。断食? 火渡り? 護摩行? いいですね!」と、さらなる修行も加えるよう呼びかけるドSっぷりも見せつけた。

 若狭アナも「僕が疫病神だったということは甘んじて受け止めます。来年も行きません」と、二度とドラフト1位予想選手の会見場に足を運ばないと断言した。しかし「逆に何か夢をかなえたい人は、柳沢や僕にお参りしたら、御利益があるかも。受験シーズンに向けて、柳沢と僕がプリントされたグッズを作ったら売れると思います」と、すぐに悪ノリ。柳沢アナのグッズはまだしも、若狭アナのグッズなんて誰が買うのか。腐れ縁を断ち切りたい人向けか。「僕がラジオ番組で細々と言い始めたことが、どんどん大きな話になりましたね。壮大なコントが素晴らしいオチで完結しました」。名古屋が誇る“炎上アナ”は、きょうも反省の色なしだ。

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