【ロッテ】ドラ4山口航輝、30本塁打30盗塁へ「まずは打者で勝負」

スポーツ報知
指名あいさつ後に握手を交わす(左から)井辺スカウト、山口、永野スカウト(カメラ・遠藤 洋之)

 ロッテのドラフト4位指名を受けた秋田・明桜高の山口航輝投手(3年)が30日、秋田市内の同高で永野吉成チーフスカウト(50)らの指名あいさつを受けた。「右打ちの強打者で足もある」と野手として高い評価を受け、将来的には西武などで活躍した秋山幸二氏(56)のような30本塁打30盗塁も期待された山口は「まずは打者で勝負したい」と気持ちを新たにした。

 表情が引き締まった。25日のドラフト指名から5日、ロッテの永野チーフスカウトらと顔を合わせた山口は「改めてプロ野球選手になるんだという実感が湧いた。自分の持ち味でもあるフルスイングで、プロの世界でも力を出し切りたい」と気持ちを新たにした。

 まずは打者でトップを目指す。2年時には最速146キロ投手として、金足農の吉田輝星(こうせい)投手(3年)らと争ってきたが、ロッテが高く評価したのは長打力と俊足だ。永野チーフスカウトは「打者としても筋力があるし、脚力もある。ホームランバッターになってもらいたいのもあるけど、ゴムまりのように弾む脚力も魅力的で、秋山さんのように30本、30盗塁も可能なんじゃないか」と大きな期待を寄せる。

 3年時は主に右翼や左翼など外野での守備が多かった山口は、走者としても、盗塁でチャンスを演出するなど、50メートル6秒3の足は武器のひとつ。2年夏の秋田大会決勝で亜脱臼した右肩は回復途上で「早くチームの力になって、ホームラン王になれるように頑張りたい。(投手との二刀流は)やりたい気持ちは変わらないけど、(まずは)バッターとして勝負したい」とバットと足でプロの世界に挑む気持ちを高めている。

 順調に進めば11月中に仮契約を結び、12月上旬に入団会見に臨む。ライバルとして切磋琢磨(せっさたくま)してきた吉田は日本ハムの1位指名を受けており「高校では悔しい思いをしたので、まずは吉田に打ち勝ちたい」と、改めて大舞台での再戦を熱望。新たな夢に向かって自らの強みを磨いていく。(遠藤 洋之)

 ◆山口 航輝(やまぐち・こうき)2000年8月18日、大阪・箕面市生まれ。18歳。明桜高3年。大阪・加美北小1年から平野エンゼルスで野球を始める。加美中時代はを輩出した「ナガセボーイズ」でプレー。16年に明桜高に進学し、1年夏からベンチ入り。昨夏は背番号11で甲子園に出場。今夏は決勝で金足農に敗退。目標の選手は大谷翔平(エンゼルス)。高校通算25本塁打。181センチ、85キロ。右投右打。家族は両親。

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