【ロッテ】井口監督、連続Bクラスからの逆襲「100%」打って、走って、守れ 秋季キャンプ初日

スポーツ報知
井口監督

 ロッテの秋季鴨川キャンプが31日、初日を迎えた。今季は2年連続Bクラスの5位。逆襲に向けて井口資仁監督(43)は今キャンプのテーマを「100%」に設定した。課題の長打力不足と武器である盗塁に磨きをかけるために指揮官が求めた選手への「意識改革」を担当・長井毅記者が「見た」。

 全体練習最後のランニングメニュー。300メートルのポイント走×3本を走り終えたナインたちはバタバタと地面に倒れ込んだ。その光景を見て、井口監督は満足そうな表情を浮かべた。

 指揮官は「昨日のミーティングでも練習を100%の力でやろうと話した。どうしてもブレーキをかけながらやる選手が多い」と昨秋の監督就任から見てきたチームの“弱点”を明かしつつ、「ゲームで100%のパフォーマンスを出したければ、練習で100%以上のものを出さないと出ない。ランニングも最後まで100%で走り抜くということがテーマ」と、持論を展開。ナインの練習の質を上げる狙いがあるように感じた。

 指揮官は続けて「守備では球際の強さだったり、打者だと『ここで1本欲しい』という場面、投手だと最後に投げる(決め球の)制球につながると思う。抜かずにやるということがテーマ」と力説。何度も「100%」という言葉を使うことで野球に取り組む姿勢を「改革」したいように見えた。

 今季78本塁打は12球団最少。下克上で日本一を達成した2010年(126本)以降、本塁打数は2桁が続く。「打撃に関しては強く振って遠くに飛ばすことがテーマ。そういう(本塁打を多く打てる)タイプの打者は少ないけど、来季以降は(ZOZOマリンの外野に)ホームランテラスもできてスタンドも狭くなる。しっかりスイングすればライトでもレフトでも入る。そういうスイングを身に付けていければ」と課題のクリアを求めた。

 特打では岡がスローボールにタイミングを合わせて“マン振り”し、何度もスタンドにたたき込むなど井口監督が放った「100%」の言葉の意図が形となって表れているように映った。

 チームの総得点は昨季の479から534に上昇。盗塁数78から124へと飛躍的に伸びた。だが、一方で成功率は6割8分5厘にとどまった。来季は成功率アップが課題に挙がる。大塚外野守備走塁コーチは「7割成功してトントンと言われるくらい。7割3分から5分はいきたい」と目標を掲げると、井口監督も「成功率を上げるということ。まだまだ盗塁はできる。カウントを見たり、配球を考えたり、リードの仕方など、工夫してやっていきたい」と同調。さらなる“伸びしろ”に期待した。

 秋季練習から「課題は明確。そこをクリアしたい」と意気込んでいた井口監督。打撃にせよ、走塁にせよやることはたくさんある。今キャンプで「100%」の力で野球と向き合った分だけ選手たちの自力がつくと見た。(ロッテ担当)

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