ソフトバンクが2年連続9度目の日本一! 初の下克上で広島下し平成最後のシリーズ締める 工藤監督「本当に幸せ」

スポーツ報知
2年連続日本一に歓喜のソフトバンクナイン

◆SMBC日本シリーズ2018第6戦 広島0―2ソフトバンク(3日・マツダスタジアム)

 ソフトバンクが2年連続9度目の日本一に輝いた。「SMBC日本シリーズ2018」第6戦は、ソフトバンクが3回にスクイズで先制し、その後も加点し、広島に勝利。第3戦から4連勝で対戦成績を4勝1敗1分けとしてシリーズを制した。ソフトバンクはリーグ2位からチーム初の下克上を果たした。

 パ・リーグ球団が日本一に輝くのは6年連続。1989年から30回行われた平成の日本シリーズは、パが18回、セが12回の優勝で幕を閉じた。

 最高殊勲選手(MVP)は日本シリーズ初の6連続盗塁阻止を達成したソフトバンク・甲斐、優秀選手にはソフトバンクの森、柳田、中村晃、敢闘選手には広島・鈴木が選出された。

 ソフトバンク・工藤公康監督は日本一監督インタビューで「本当に幸せに思います。選手のみんな本当にありがとう。2位という悔しい思いをして、日本一目指してがんばろうと強い気持ちでここまでこられた」と話した。

 甲斐の右肩が、またも広島の機動力を封じた。初回1死1死一塁で一塁走者の田中を封じた。一度はセーフと判定されたが、工藤監督がリクエストを要求しアウトに覆った。さらに2回2死一、三塁では一塁走者・安部を刺し、今シリーズ6連続盗塁刺となった。

 ソフトバンクは3回に「スモール・ベースボール」で先制点をもぎ取った。この回先頭の柳田が四球を選び、続く中村晃の左前打で無死一、二塁とした。そして内川が一犠打で1死二、三塁とすると、西田がスクイズを成功させ1点を先行した。

 5回2死にはグラシアルが左越え1号ソロでリードを広げ、継投で逃げ切った。

 広島は悲願の34年ぶり日本一はならず。今季限りでの現役引退を表明している新井は8回先頭で代打として出場したが、遊ゴロに倒れ、花道を飾ることはできなかった。

 ◆平成の日本シリーズ優勝回数

 7回=ダイエー・ソフトバンク

 6回=巨人

 5回=西武

 4回=ヤクルト

 2回=ロッテ、日本ハム

 1回=オリックス、楽天、横浜、中日

 ◆今シリーズの戦績

 ▽第1戦 広島2―2ソフトバンク=延長12回引き分け=(10月27日・マツダスタジアム)

 ▽第2戦 広島5―1ソフトバンク(28日・マツダスタジアム)

 ▽第3戦 ソフトバンク9―8広島(30日・ヤフオクドーム)

 ▽第4戦 ソフトバンク4―1広島(30日・ヤフオクドーム)

 ▽第5戦 ソフトバンク5x―4広島=延長10回=(11月1日・ヤフオクドーム)

 ▽第6戦 広島0―2ソフトバンク(3日・マツダスタジアム)

 ◆福岡ソフトバンクホークス 1938年秋から南海電鉄を経営母体に参入。44年に近畿日本、46年に近畿グレートリングと改称し、47年から南海ホークス。1リーグ時代に2度優勝し、73年までにパ・リーグ制覇10度(日本一2度)。88年秋にダイエーが買収し、本拠地を大阪から福岡へ移した。93年に福岡ドーム(現ヤフオクD)が完成。95年から王貞治監督が指揮し、99年にダイエーとしてリーグ初優勝と日本一。2003年に再び日本一。球団買収により、05年からソフトバンク。王監督が08年限りで退任し、秋山幸二監督が10年からリーグ2連覇、11、14年は日本一に。15年から工藤公康監督が率い、同年にリーグ優勝と日本一。17年もリーグ優勝と日本一。球団オーナーは孫正義氏。

 ◆工藤公康(くどう・きみやす)1963年5月5日、愛知県生まれ。55歳。名古屋電気(現愛工大名電)高から81年ドラフト6位で西武入団。86、87年日本シリーズMVP。94年オフにダイエー(現ソフトバンク)、99年オフに巨人へFA移籍。2007~09年は横浜、10年は西武でプレーし、所属がなかった11年に引退。14年オフにソフトバンク監督に就任し、1年目の15年にリーグ優勝と日本一、昨季もリーグ優勝と日本一。今季はリーグ2位からCS制覇で日本シリーズに進出した。左投左打。

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