【ソフトバンク】達川ヘッドが古巣・広島との日本一決戦振り返る…鈴木抑えるプラン失敗の理由

スポーツ報知
最高殊勲選手賞を受賞した甲斐(左)と記念撮影する達川コーチ(カメラ・岩下 翔太)

◆SMBC日本シリーズ2018第6戦 広島0―2ソフトバンク(3日・マツダスタジアム)

 広島のかつての名捕手で監督も務めたソフトバンク・達川光男ヘッドコーチ(63)が、古巣との日本シリーズを語った。敵として見た広島や、ソフトバンクの勝因を“達川流”に解説した。

 「マツダでの1試合目だけは感傷的になるかなと思った。セレモニーの時には、広島に帰ってきたなと。ただ、試合に入ればなくなった。メンバー見たら、一緒にやったのは新井しかいないな、と」

 西武とのCS最終Sは秋山を徹底マークした。丸にはある程度活躍を許しても、鈴木は極力抑えるというプランがあった。

 「でも、鈴木は成長していた。投げミスを全部打てるようになっている。内角に弱点があったんだが、投げミスしたら全部ホームラン。チームは相変わらず何点勝っても負けても、一生懸命やっている。私らがいた時と全く同じ。伝統が続いている」

 シリーズ前から、マツダで勝つことの難しさを繰り返してきた。

 「マツダで一つ勝つのは至難。巨人が勝てないのが分かる気がする。うちらも3試合やったけど、ボールが見づらいと言っていたもん。天然芝からアンツーカーになる部分とか。DHないのも大きいよ。投手はシーズンで打席がないからアウトをあげるようなもの」

 このポストシーズン、工藤監督の積極的な采配が目立った。

 「4年目というのもあるのか。松田を外したり、内川を外したり、選手の力量とか把握できているのでは。継投も全てはまっているし。3回日本シリーズ出て、短期決戦を戦った回数が多いから」

 打撃に注目が行きがちだが、守備も勝敗を分けた。

 「守備で大きいプレーがあったよな。上林の2つの補殺など。先制されていれば、全部負けていた。相手にとって貴重な点を阻止した。打撃、打撃といいながら守り勝ったというのはあるよ。甲斐の肩もな。今や甲斐の取材ばっかりよ」

 2年連続で日本一を達成したが、強調するのは西武に6・5差をつけられて、リーグ2位に終わった事実。

 「日本一というよりも、日本シリーズの勝者という位置づけ。やっぱりリーグ優勝して、勝ってこそ日本一。今年の優勝はあくまで西武であるということを、忘れてはいけないね」

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