西勇輝、FA権行使で他球団との交渉に「どれだけ必要としてくれるか」

スポーツ報知
国内FA権の行使を表明して、取材を受けるオリックスの西(カメラ・小梶 亮一)

 西武の浅村栄斗内野手(27)、オリックスの西勇輝投手(27)が7日、国内FA権の行使を表明した。ソフトバンクは両選手に対して、4年総額45億円超という巨額の資金を準備し、争奪戦に挑むことを決めた。両選手には現時点で少なくとも3球団以上が興味を示しており、激しい争奪戦が勃発することになった。他球団も含めた交渉は15日から始まる。

 FA権行使の意思を固めていたオリックスの西はこの日、大阪市内の球団事務所を訪れ、申請書類を提出した。「他のチームの話を聞きたいというのが素直な気持ち。このチャンスをしっかり使っていきたい」とFA宣言の理由を説明した。

 今季まで最近5年で4度の2ケタ勝利の安定感が光る右腕。在籍10年のオリックスに「入って右も左も分からない時に成長させてくれた」と愛着を示す一方で、「(FA権という)野球人生で一度、取れるか取れないかというものを取れたので、しっかり他球団の話を聞いてみたい」と本音を口にした。他球団との交渉で重視するポイントは「どれだけ必要としてくれるか。熱意です」と話した。

 球団側は宣言残留を認める意向。この日、約20分の話し合いではシーズン終了後に提示した4年8億円から増額した条件を提示し、全力で引き留める姿勢だ。長村球団本部長は「他の球団の話を聞いてみたい気持ちは理解できます。来季のチームが優勝するにも(西の)力がどうしても必要。他球団の話を聞いた上で帰ってきてくれたら」と期待を込めた。

 ◆西 勇輝(にし・ゆうき)1990年11月10日、三重県生まれ。27歳。三重・菰野(こもの)高から2008年のドラフト3位でオリックス入団。12年10月8日のソフトバンク戦(ヤフーD)でノーヒットノーランを達成。14年には球団新記録の開幕8連勝。同年の日米野球、15年のプレミア12で日本代表。初の開幕投手を務めた今季は10勝13敗で防御率3・60。通算成績は209試合で74勝65敗1セーブ、防御率3・30。181センチ、80キロ。右投右打。既婚。年俸1億2000万円。

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